気分転換にアウトドアを楽しみたいけれど、冬は寒くて外出が億劫になることもあるだろう。そんなときにおすすめなのが、関西屈指のハイキングスポット「六甲山」。寒い思いをせずに、さまざまな観光スポットを楽しめる場所だ。

 山頂部にある六甲山牧場には、モコモコの羊たちが闊歩する、「六甲山」ならではの楽しみ方を紹介する。

■ケーブルカーとロープウェーで一気に山頂へアクセス

摩耶ケーブル駅からケーブルカーに乗って一気に山頂部へ(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 六甲山の山頂部には、ケーブルカーで一気に行ける。ケーブルカー乗り場「摩耶ケーブル駅」までは、JR灘駅からバスで10分というアクセスのよさも魅力だ。

 摩耶ケーブル駅よりケーブルカーに乗り、中腹部分の「虹の駅」でロープウェーに乗り換え、山頂部「星の駅」を目指す。ケーブルカーとロープウェーの両方を楽しめるとあって、子どもにも人気のルートのようだ。

赤いデザインが映えるケーブルカー(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 かわいらしいデザインの赤いケーブルカーの座席は頂上に背を向けて座るスタイルで、眼下の景色を楽しみながら移動できる。温かい飲み物でも飲みながら、ゆっくり景色を眺めるのもオツな楽しみ方だ。片道25分、大人料金で900円となっている(2023年3月時点)。

六甲山の自然に抱かれながら進む(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 ゆっくりと進むケーブルカー。「冬の景色は寒々しいかもしれない」と考えていたが、六甲山は色彩豊かな景色を楽しませてくれる。

 葉を落としている木と枝の隙間から、神戸の街並みが顔を覗かせていた。景色を楽しみながら進めば、山頂まではあっという間だ。

眼下に広がる神戸の街並みと、大阪湾(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 山頂からは神戸の街並みが見渡せる。こうして眺めてみると、神戸という街は六甲山と大阪湾の間の狭い平地にあることを実感する。六甲アイランドやポートアイランドのような、埋立地で土地を広げざるを得なかったのも頷ける。ここからは、バスで六甲山牧場に向かう。

■穂高湖に寄り道。冬の六甲山を堪能する

静かな湖面、水音、笹が風に揺れる音を楽しめる穂高湖(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 摩耶ロープウェー山頂駅から六甲山牧場までは、バスで10~12分。直行してもいいのだが、途中の「穂高湖」に立ち寄ることに。「摩耶山市立自然の家前」バス停で降り、徒歩10分で湖面へ到着だ。

 冬の穂高湖は静か。観光客が少ないため、かすかな風のなかでさざ波が岸に打つ音、周りの笹が揺れる音など、自然の音を存分に楽しめる。

 近くのベンチに座って目をつぶると、六甲山の自然の中に溶け込んだような気分になる。観光客が多いシーズンではこんなにのんびりはできないだろう。湖を一周するようにトレッキングコースが整備されているので、歩いても楽しめる。