まだまだ寒いながらも、少し暖かくなってきて、わずかに春を感じられるようになってきた。

 この度、春風吹きすさぶなか訪れたのは、姫路市街地からほど近い場所にある標高139.6mの御旅山(おたびやま)。御旅山は、毎年10月に行われる神事、「灘のけんか祭り」で有名な山である。また、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公「黒田官兵衛」が住んでいたとされる「国府山城址」もすぐ隣だ。

■低山に登るべき5つの理由

 今回、御旅山という低山を訪れた理由は、筆者が春に低山登山をおすすめする理由といってもよい。その理由を紹介しよう。

・理由1
低山はいち早く春を感じられる場所だからということが挙げられる。山の下との気温差も少ないため、標高が高い山と比べて春の野山を感じやすい環境なのだ。

・理由2
雪の心配が少ないことも挙げられる。春の低山は残雪があってもわずか。雪崩の心配もない。むしろ雪が積もっていないことのほうが多いのが低山だ。

・理由3
低山は手軽で、ハードルが低いことが挙げられる。低山でも難易度が高い危険な山もあるが、多くの低山は難易度が高くない。そのため気軽に登れるし、初心者にとっても安心感がある。

・理由4
低山は時間的余裕をもって自然を楽しめるというメリットが挙げられる。登山口から山頂まで、だいたい2時間以内で到達できる山が多く、1時間以内で登頂できる山も少なくない。そのため時間的な余裕が生まれ、散歩感覚でゆっくり自然を満喫できるというわけだ。

・理由5
低山は次の日に疲れが残りにくいことが挙げられる。次の日の仕事を気にせず、リフレッシュできるのが低山の魅力だ。