■曹洞宗大本山總持寺
駅名が示すもう一つの施設である総持寺は、正式名称を「曹洞宗大本山總持寺」という。総持寺は曹洞宗の大本山として、1321年に石川県にて開創。その後、1905年に発生した火災を機に移転が決定され、1911年に現在の位置に移った。
■總持寺の境内
境内への入り口は、JRの線路沿いに位置する。鉄道でのアクセスなら、実は京急花月総持寺駅よりもJR鶴見駅の方が若干近い。
総門にあたる三松関(さんしょうかん)を通ると、落ち着いた雰囲気を醸し出す並木道に入る。その先にあるのが巨大な三門。現在の三門は1969年に落成したもので、鉄筋コンクリート造りの三門としては、日本一の大きさだという。
三門を抜けて右側が参拝順路となる。その先の金鶏門(きんけいもん)を抜けるまでは緩やかな上り坂が続く。門を抜けると広々とした敷地が広がっており、それを伽藍(がらん)※ が取り囲むようにして立っている。
※ 大きな寺・寺院の建物。「七堂―」
伽藍で最も大きな建物である大祖堂のスケールは、曹洞宗両大本山の一つとして数えられる寺に違わぬ荘厳さだ。境内の広さや一つひとつの建物の大きさからも、總持寺が持つ役割の重要性が窺える。
●曹洞宗大本山總持寺
住所:神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1
電話:総合受付(代表)045-581-6021
URL:https://sojiji.jp/index.html
■花月総持寺の駅名が伝える地域の魅力
花月総持寺駅は、駅名のルーツを辿ると意外な場所に行き着き、地域の歴史を知ることができる好例の一つだ。駅伝中継を見ていて鶴見の地名が出てきたら、今回紹介した2ヵ所のスポットに思いを馳せてみてはいかがだろう。