■探したのは、座面が平行かつ、固いキャンプチェア

 ローチェアを1週間仕事で使用して気付いたのは、仕事用のキャンプチェア選びでは腰の角度が重要ということ。腰の角度が90度を超えなければ、腰の負担が軽くなるのだが、そのためには

・座面が地面と平行になること
・座面が固いこと

 が重要となる。

 しかしながら、以上の条件をロースタイルで目指すのは難しい。実際に店舗へ行き試座してみたが、バーベキューエリアで貸し出されているラウンジチェアのように、座面がハンモックのように沈み込むものは、キャンプには心地がいいが仕事には向かない。

 また腰当てがついているワーク用チェアは、座面が固く座り心地はよかったが、座面が後傾しており、前傾姿勢になりがちな自分には向かないように感じた。背筋にもたれかかって仕事をする人には向いているだろう。

 実際に購入したのはテントファクトリーのローバーチェア

筆者が購入した、座面が地面と平行になっている「ローバーチェア」(撮影:shou.outbreak

 使用してから1ヵ月経つが、腰に負担がかからない。

前傾姿勢になっても、ある程度腰の角度を保てるので負担がかかりにくい(撮影:shou.outbreak

■1ヵ月リモートワークで使用できたが課題点も

 リモートワークで十分使用できたが、やはり通常の固い椅子と比べると座面の腰の安定感が少なく、腰が凝る感覚はあった。しかし骨が痛むといほどではない。

 また、使用しているうちに座面の布が体重によって伸びていくため、定期的な張り替えが必要になる。クッションを敷き保護していたため目立った伸びはなかったが、1年、2年とたつと腰が沈むようになるだろう。

 座面に板を置くなどしてキャンプチェアとリモートワーク用で切り替えられる製品がベストだが、今のところそのような製品はなかった。

■現在はハイチェアとローチェアを併用

 途中で使用しなくなったローチェアであるが、背もたれに寄りかかる姿勢であれば腰に負担をかけずに使用できる。筆者は仕事では主にローバーチェアを利用しつつ、気分転換やメールの返信ではローチェアを利用している。

本来の使用法通り、背もたれにしっかりと寄りかかれば、腰に負担がかからず利用できる(撮影:shou.outbreak

 以前はゲーミングチェアを利用していたが、腰痛に悩まされていた。座面が柔らかく、後ろに傾く姿勢になるが、現在使用しているキャンプチェアでは腰がまっすぐになるため、腰痛の心配もなくなった。

 もちろん、アーロンチェアなどの椅子で仕事ができるのが理想。しかし気分転換にベランダなどで仕事をしたい人や、頻繁に模様替えをする人、持ち運びしやすい椅子を探している人にとって、キャンプチェアは間違いなく一つの選択肢になるだろう。