酷暑の時期も過ぎ、少し涼しくなってきた。そんな季節におすすめなのが、関西の中でも山深いことで知られる兵庫県朝来(あさご)市の林道粟鹿山(あわがやま)線である。

 朝来市は天空の城として有名な竹田城のある場所だ。実はこの林道粟鹿山線は、竹田城のすぐ近くだけあって、バイクで風を感じながら進んでいくと、まるで空を走っているような錯覚に陥る天空の林道だ。

■天空の林道 粟鹿山線のみどころ

粟鹿山線から朝来市中心部を望む(撮影:野口宣存)
粟鹿山線にはカーブミラーもある(撮影:野口宣存)
粟鹿山線より望む遠景(撮影:野口宣存)
粟鹿山線には一部ガレ場もある(撮影:野口宣存)
粟鹿山線は眺望のよいポイントが多い(撮影:野口宣存)
粟鹿山線にある粟鹿山登山道(撮影:野口宣存)
粟鹿山線はフラットで走りやすい(撮影:野口宣存)
粟鹿山線で出会った鹿の家族(撮影:野口宣存)
粟鹿山線から見る粟鹿山山頂(撮影:野口宣存)

 林道粟鹿山線は、粟鹿山(962m)を横切る13kmあまりの道程だ。バイクに乗って山頂には行けないが、粟鹿山の山頂がすぐそこに見えるほどに高度のある林道である。そのため、林道を走行していると、幾度となく、現れる絶景ポイントに息をのむ。

 また野生動物も多く、この辺りは特に鹿によく出会う。今回も筆者はこの林道で4回鹿に遭遇した。

 遭遇した鹿の中でも、夫婦と子どもと思われる3頭の鹿に出会ったのは印象深い。逃げるわけでもなく、近くの斜面から3頭が筆者をじっと見つめるのだ。特に子鹿は本当に小さくて目がクリクリしてて、かわいい。鹿との遭遇に慣れている筆者も、その愛くるしさに心を鷲掴みにされて、しばらくその場を離れることができなかった。

 なお林道は、粟鹿山への2本の登山道を横切る。したがってその気になれば、林道と登山を同時に楽しめるのも、林道粟鹿山線の魅力だ。