群馬県の県庁所在地、前橋市。その中心部を流れる利根川でニジマス、しかも「ハコスチ」の大物が狙える場所がある。それが「利根川冬季ニジマス釣り場」だ。今年もオープン、期間は年内いっぱいとなっている。

 今回は運もよく、放流日に釣りをすることができた。次々と放流される大型のニジマスを目にし、俄然期待が高まる! 果たして釣果のほどは……。

■日本一の利根川が「冬季釣り場」に!

利根川本流。区間の南端に近い中央大橋上流付近

 言わずと知れた日本三大河川のひとつ「利根川」。関東平野を横断して太平洋へと注ぎ、その流域面積は日本一という広大さだ。一見穏やかに見える流れだが、「坂東太郎」の異名をもつこの川は、日本三大暴れ川のひとつにもなっている。

 「冬季釣り場」はその本流、しかも群馬の県庁所在地で県内の人口第2位の前橋市の中心部にある。県庁の立派なビルディングを下流に眺めつつトラウトを狙うのは、なんとも不思議な気分。初夏にはサクラマスやアユも遡上するという、貴重な川だ。

■定期放流されるニジマス・群馬県が誇る「ハコスチ」

大型の「ハコスチ」もかなり混ざっていた

 ハコスチとは、遊漁用に群馬県の水産試験場が開発したニジマス(レインボートラウト)だ。野性味が強いスチールヘッド系ニジマスと、群馬県のみが保有する飼育しやすい箱島系ニジマスを交配したもの。スチールヘッド系の特徴を引き継いだ“引き”の強さと箱島系の姿形の美しさを併せ持つ、いいとこ取りの魚だ。

 「冬季ニジマス釣り場」では、そのハコスチが定期的に放流されている。12月25日までは全区間で魚の持ち帰り禁止、キャッチアンドリリースなので、魚の密度はどんどんと濃くなっていくはずだ。