■万が一落水した際は「浮いて待つ」

安全な上陸を阻む岩場に打ち寄せる波

 万が一海へ転落したときの鉄則は「泳がず、浮いて待つ」ことを、水難学会はじめ海上保安庁は推奨している。着衣のまま無理に岸へ泳ごうとすると、急激に体力を消耗してしまう。まずはライフジャケットの浮力を信じ、仰向けになって呼吸を確保しよう。

 このとき、焦って足元の岩場や消波ブロックへ這い上がろうとするのは絶対に避けたい。波の力で鋭利なカキ殻や硬いコンクリートに全身を激しく叩きつけられ、致命傷を負う危険があるからだ。あえて少し離れた安全な海面で浮くのが正解である。

 また、助けを呼ぶ際は大声を出さず、桜マークつきのライフジャケットに必ず付属している「笛(ホイッスル)」を使おう。 

 装備を正しく身につけ、いざというときは「浮いて待つ」を徹底しよう。

■ライフジャケットは安全に釣りを楽しむための投資

 すべての小型船舶に乗船する人に、ライフジャケットの着用が義務化されているのに対して、堤防や磯釣りなどの船に乗らない人には着用の義務はない。しかし、ライフジャケットは決まりや義務だから身につけるのではない。自分自身の命を守り、大好きな海釣りを安心して長く楽しむための、もっとも大切な相棒だ。

 「自分だけは大丈夫」という油断を捨て、万全の安全装備を身につけること。それこそが、心から釣りを満喫するための大前提である。

 ライフジャケットを常時着用し、釣れても釣れなくても怪我無く笑顔で帰宅できるよう、まずは信頼できる一着を身につけることからはじめよう。