●核心部、雪上歩行と絶景のご褒美
飯盛山からもなだらかな登りが続き、富士山の姿が捉えられるようになる。ここが今回のコースのハイライトだ。積雪はしっかりと残っているので、軽アイゼンの練習にはもってこいだ。
やがて「大平山(おおひらやま・1,296m)」の山頂に到着。標識と屋根付きベンチが設置されており、ゆっくりと休憩できる。天気が良ければ、南に富士山、北に八ヶ岳や南アルプスの山並みが連なり、360度の展望が広がる。時間に余裕があれば、お湯を沸かして温かい飲み物を楽しむのもおすすめだ。風が強い日もあるため、防寒対策は万全にし、火の扱いにも気をつけたい。
●下山も絶景続き! 陽だまりルートを満喫
山頂を後にし、東側のハイキングコースを下っていく。下りも比較的ゆるやかで、南斜面にあたるため雪はまばら。地面が見えている部分も多く、軽アイゼンを外しても問題ないが、凍結箇所があれば無理せず着けたままにするのが安全である。途中にはベンチや眺望の良い開けた箇所もあり、顔を上げれば、富士山の姿も捉えられる。
やがて登山道は住宅地に近づき、「大平山ハイキングコース入口」に到達。ここからは舗装道で駐車場まで戻ることになる。朝とはまた違う雰囲気の湖畔を歩きながら、3時間ほどの雪山ハイキングをしめくくる。全体を通して道迷いの心配もなく、変化に富んだ景色と静かな自然を楽しめる、満足度の高いコースである。
●雪山デビューは“安心感”と“絶景”で選ぶべき
大平山は、3月という季節に雪山入門として理想的な1座である。軽アイゼンを装備すれば、雪の感触と富士山の絶景を味わうことができる。アクセスの良さ、危険箇所の少なさ、そして何より山頂からの景色の素晴らしさは、他ではなかなか得られない体験だ。
初めての雪山登山に不安を感じている方、冬の富士山を間近に見たい方に、ぜひおすすめしたいルートである。春の兆しを感じながら、真っ白な富士山と湖の輝きを全身で感じる──。そんな贅沢な体験が、ここにはある。