機能性に優れ、バーベキューやキャンプに最適とSNSで注目されている調理器具マルチグリドルタイプのグリルパン。今回は、実際にアウトドアシーンや自宅で使用してみての感想を調理例とともにレポートする。

■ユニークな形の使い勝手とは?  特徴とおすすめポイント

735gは女性が片手でも軽々持てる重さ

 「マルチグリドル」は(株)JHQにより名称が商標登録されている。使い勝手のよさや料理の出来が写真映えすることから、SNSや動画サイトでキャンパーがこぞって発信したことで人気に火がついた。正規品を模した商品名や形状の類似品も多く出回っており、ホームセンターやオンラインでもさまざまな種類が発売されている。

 筆者がECサイトで購入したのはアルミニウム合金製のもの。軽くて持ち運びやすいこと、コーティングにより焦げや汚れがつきにくいこと、深さがあり油や水を使う料理にも使えること、の3点が特徴として挙げられていて、直径34cmで重さが735gというのが決め手となった。

 商品の多くは「キャンプ飯に最適」とうたっており、筆者も屋外で使うことを想定し購入したが、日々の調理や手入れにおけるストレスを軽減してくれるため、家庭でもしっかり活躍している。使用感の参考にしていただければ幸いだ。

■深さと手入れのしやすさが魅力!  アウトドアシーンで重宝される理由

真ん中のとろけるチーズは多ければ多いほどよい!?

 薄型の鉄板というイメージで使用できるので、キャンプ飯では「鉄板」や「スキレット」を使う場面で活躍する。肉や野菜のグリルはもちろんのこと、焼きそばやアヒージョなどにも適している。

 なかでもおすすめは、中央の深さを活用した料理。肉や野菜を軽く炒めた後に真ん中にとろけるチーズを置いたら、チーズタッカルビやチーズフォンデュのように絡めながら楽しめる。また、中央に野菜を、周りに味付き肉を配置して火にかければ、肉汁やタレが野菜に絡んでジンギスカン風の味わいにもなる。

 鉄製のスキレット等に比べて準備や手入れが簡単なことも魅力だ。使用後はキッチンペーパーなどで拭いてスポンジで軽く擦るだけで大まかな汚れが落ち、水や洗剤を使いにくい屋外での後始末でもありがたい。ただし、広く浅い構造のためしっかり煮込みたい料理などには不向きで、蓋もしづらいので注意しよう。