高速道路を走るドライバーの休憩施設であるサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)。食事、給油といった目的のほか、ご当地の名産品を揃えた売店などがある。

 近年このSAの進化が止まらない。トイレが清潔なのはもちろんデザイン性が高い設備や施設が多いことに驚くばかりか、まるごとショッピングモールやテーマパークのようなSA・PAまで出現し、人気スポットとなっている。

 今回は、筆者が利用した東北自動車道のおすすめSA・PA3選を紹介する。

■ぜひ立ち寄りたい「東北自動車道SA・PA」3選

●佐野のドラマチックエリア

佐野の街が見渡せる高台にある「お空がひろいテラス」
カラフルな「さのいろソファ」
ご当地料理 佐野ラーメンのモチーフ「麺ソファ」

 佐野SAは、東京から那須へ向かう中間地点に位置しており、徒歩で上下線を行き来できる。下りのSAは2022年7月にリニューアルオープン。NEXCO東日本が展開している「ドラマチックエリア」の1つで、地域の特色を活かした旅の「ドラマ」を演出する場所となっている。高台ならではの見晴らしのよい芝生の広場にぜひ立ち寄っていただきたい。

 「お空がひろいテラス」の先には佐野の街が一望でき、天気のよい日には富士山が望める。おすすめは、マジックアワーといわれる時間帯。1日の中でわずかな時間帯だが、空の色の美しさは秀逸で、それを見るためだけに立ち寄る価値がある。ドッグランが新設されたほか、「さのいろソファ」「夕焼け色のいす」「麺ソファ」といった個性的なソファでくつろぎの時間を楽しめる。

 また、地元企業とコラボしたグルメやお土産が充実している。ご当地グルメの代表、佐野ラーメンがフードコートでいただけるほか、テイクアウトもできる。食すると無病息災で過ごすことができるという言い伝えのある、伝統料理の「耳うどん」もぜひご賞味を。

●【MAP】佐野サービスエリア(下り)

URL/https://www.driveplaza.com/sapa/1040/1040056/2/

 

●テーマパークのようなパーキングエリア「鬼平江戸処」

テーマパークの様な「鬼平江戸処」

 「鬼平江戸処」で有名な羽生PA(上り)。PAに入ると、突如として現れる江戸の街並み。まるで映画の撮影所のセットかと思わせるような建物が目の前に広がり、初めて訪問する人は驚くであろう。これは、江戸時代に現在の羽生PAのそばに栗橋関所があったため、羽生PA(上り)を江戸の入口とみたて、時代小説「鬼平犯科帳」とコラボレーションしてつくられたものだ。

 筆者は、非日常を感じられるこの空間が好きで、たびたび利用している。庶民に法令を告知する「高札」や火事の発生を知らせる「半鐘」なども再現されており、無料のテーマパークともいえる。 食事ができる店舗では、「鬼平犯科帳」に出てくるお料理がいただける。うなぎや蕎麦、定食など、伝統と歴史を振り返りながら食事を楽しむのも面白い。デザートには船橋屋のくず餅もおすすめだ。

●【MAP】羽生パーキングエリア(上り)

URL/https://www.driveplaza.com/special/onihei/