■磨けば光る古い鉈

キャンプや焚き火道具のなかで、一番気に入っている道具が斧や鉈の刃物類だ。物騒な道具ではあるが、本当に役に立つ。アウトドアショップや古道具店に並んでいると、ついつい立ち止まり、じっと見入ってしまう。自意識過剰な私は、はたからみるとヤバいやつに映ってしまうかもしれないので、なるべく堂々とするように心がけている。
キャンプや林業をしていないかぎり、用がないアイテムだろう。サビサビの状態で雑に置かれ、安価で売られているのをよく見かける。刃こぼれしていると厄介だが、錆だけなら落とせば薪割りができるまでには復活する。刃と柄を繋いでる留め具が少しでもグラついているようなら、しっかり修繕しないと振り落とした時に刃先が飛んでいってしまうので要注意。
購入時は刃と留め具の状態をしっかりと見極めないといけないが、新品価格の1/3〜1/5程度で買えるのでお得ではある。
■使い捨てから一生モノに

焚き火料理の定番「串焼き」は、食材を刺して焼くだけと簡単。しかし、その串を重要視している人は少ない。私もずっと使い捨てられるものを使っていた。
そんなときに見つけたのが、海外製であろうBBQ串である。持ち手の部分は謎のキャラクターやデザインが施されているが、これなら粗末に扱われず、ちょっとした話のネタにもなると思い、7本セットで1000円と安かったので即購入した。
考えてみると海外のほうがBBQ文化は古く、道具に遊び心がある。日本の道具は機能性が最優先されがちなので、こういったアイテムはあまり見かけない。古道具店も和と洋に分かれるが、洋のほうが見たこともない道具に出合えるチャンスが多いかもしれない。
お店に行けば、掘り出し物が確実にあるというわけではなく、収穫がゼロのときもある。むしろ期待しないようにしている。そのぶん、なにか掘り出し物に出会えたときは嬉しさが倍増する。
コスパは悪いが、暇つぶしになり、ちょっとしたトレジャーハンター気分が味わえるので、古道具店を見かけたら覗いてみたい。