2023年から本格的に解禁された海外旅行。入国制限を解除した国も多く、久しぶりに国外に飛び出したいという人は多いはず。実際、2023年3月は出国者数が大幅に増え、その数は前年同月比の8倍を超えている。 

 一方、久々の海外旅行ということもあり、現地の治安を懸念する人もいるだろう。さらに円安、物価高騰で旅行代金は例年より高くなっており、できるだけコストも抑えたい。

 この記事では、「合計880円」でダイソーで揃えられる防犯グッズをいくつか紹介したい。

 筆者はこれまで海外20か国を旅してきたが、一人旅も多く、学生時代は自身の不注意でトラブルに遭遇した経験もある。そんな筆者だからこそわかる、安全に旅をするために必要なグッズを提案する。

アフリカ大陸の約1/3を占める広大なサハラ砂漠は大自然が織りなす絶景パノラマ(撮影:佐野葉月)

■おすすめ防犯グッズ1 ファニーパック(220円)

 貴重品を入れるのに便利なウェストポーチ。優れている点は、薄いので服の中にINできるところ。

 海外旅行で一番気を使うのは、貴重品の管理。気づいたらスリの手が伸び、盗られていた、なんてことは海外ではよくあること。

 そのような被害に遭わないためにも、服の中に貴重品そのものを入れ、他人の手から遠ざけることは重要だ。現金を盗られても困るが、何より守りたいのはパスポート。このポーチはパスポートも入るサイズで、ポケットが3つ付いているので重宝する。

筆者は体と密着する一番内側のポケットにパスポートとスーツケースの鍵、真ん中に財布、外側に使用頻度が多いスマホを入れている(撮影:佐野葉月)

 筆者は、体と密着する一番内側のポケットにパスポートとスーツケースの鍵、真ん中に財布、外側に使用頻度が多いスマホを入れている。容量的にはもう少し入るが、腰につけることを考えると最低限のものに留めておきたい。昔は、首からぶら下げるタイプのパスポートポーチを使用していたこともあるが、長時間街を歩いていると肩が凝ってしまったので、腰で管理することにした。

 ネパールを旅した際、熟睡中に泥棒に窓の鍵を壊され、隙間から棒で手繰り寄せるようにして室内の貴重品を盗られた経験がある。

 その反省を活かし、安心できる設備のホテルに泊まる際はセキュリティボックスに入れるが、ドミトリーなどに泊まるときは、就寝時ポーチごと貴重品を布団の中に入れて一緒に寝るので、その点でも薄いほうが役立つ。

貴重品を入れ上から撮影した様子(撮影:佐野葉月)
ファスナーを閉めるとかなり薄くなり、服の中にも入れやすい(撮影:佐野葉月)

■おすすめ防犯グッズ2 ダイヤルロック Tシャツ型(110円)

 スリ対策として、リュックやバックパックのファスナー同士を繋ぐ。鍵を回して開けるタイプも使ったことがあるが、鍵をなくしてしまうと開けられないためダイヤルロックタイプがおすすめ。

 リュックなどを開閉するときに少々煩わしさを感じるが、そこがポイント。面倒な作業が増えることで、スリ対策につながるので、ぜひ活用しよう。

ワイヤーで複数のファスナーをつなげることで、勝手に開閉されるのを予防する(撮影:佐野葉月)

 注意したいのは、あくまで簡易防犯具なので、こじ開けようと思えば開けられてしまう点。しかし、「この人は防犯意識が高そうだな」と思わせることが、スリに遭わないコツなのだ。 

指で少し隙間を作れば、無理やり開くことはできるが、スリの抑止力にはなる(撮影:佐野葉月)

 上記のファニーパックに貴重品を入れるため、リュックには「あれば便利だけれど、最悪盗られても致命傷にはならないもの」を入れるようにしている。

 例えば、折り畳み傘やウェットティッシュ、ペットボトル、羽織物など。また、南京錠はあくまで補助的な役割なので、リュックは後ろではなく、前に背負うことを徹底しよう。

常にリュックは前に抱えるようにして持つ。これで人混みでも狙われにくい(撮影:佐野葉月)
街歩き中は色々なものに興味を惹かれるので特に注意したい(撮影:佐野葉月)