登山者、観光客に大人気の高尾山。登山者数は世界一で1年間で300万人といわれている。新宿から1時間弱というアクセスのよさも魅力だ。

 そのほかにも、高尾山薬王院有喜寺、ケーブルカーの車窓からの景色、ビアガーデン、天狗焼き……と、見どころやグルメスポットもたくさんある。

 しかし、知る人ぞ知る隠れた魅力が高尾山にはたくさんあることも事実。本記事では高尾山登山がさらに楽しくなるような豆知識を3つ紹介する。

■豆知識1 高尾山には大自然があふれている!

高尾山の展望台付近に咲いていたヤマユリ(撮影:nobuo2002)

 高尾山は自然の宝庫だ。生息する昆虫の数は数千種類。大阪府の箕面山(みのおやま・みのおさん)、京都府の貴船山(きぶねやま)とともに日本三大昆虫生息地の一つとされている。

高尾山の6号路付近にいた二ホンアナグマ(撮影:nobuo2002)

 植物もたくさん生育している。高尾山には暖温帯と冷温帯の植物が生育し、その数は実に1600種類以上。この数はイギリス全土に自生する植物の種類とほぼ同じだ。

 鳥の数も多く100種類以上が生息している。山頂付近で「ホーホケキョ」とウグイスの鳴き声が聴こえることも珍しくない。

 動物の数は約10種類。二ホンリスやムササビなどが生息している。運がよければ二ホンアナグマにも出会えるかも。

稲荷山コースにあるヘビへの注意を促す看板(撮影:nobuo2002) 

 ただ、アオダイショウやニホンマムシなどの蛇も生息しているので要注意。蛇は身を守るために噛みつくことが多く、見かけたら近づかずに離れれば安全だ。

■豆知識2 吊り橋効果で恋が成就!?  4号路にある吊り橋とは

高尾山4号路にある吊り橋「みやま橋」(撮影:nobuo2002)

 高尾山の4号路には吊り橋がある。名称は「みやま橋」。昭和44年(1969年)に完成した橋だ。

木製で趣のある吊り橋「みやま橋」(撮影:nobuo2002)

 みやま橋は木製の床板が隙間なく敷き詰められ、足元から川底は見られない。脇にあるケーブルの隙間から下をのぞき込むと、かなりの高さがあるように感じられる。

高尾山4号路にある吊り橋「みやま橋」からの真下の様子(撮影:nobuo2002)

 揺れはどうか。吊り橋を歩くと上下の揺れは少しだけ感じられるが、左右の揺れは感じなかった。揺れる吊り橋をイメージしている人にとっては物足りなく感じるかもしれない。

 心理学では「吊り橋効果」や「恋の吊り橋理論」と呼ばれる理論がある。異性とともに危険を乗り越えれば、恋が芽生えやすくなるという現象だ。ただ、みやま橋は高さはあるがあまり揺れない。そのため、「吊り橋効果」を狙って意中の異性と渡っても、効果はあまり期待できないかも……。