料理好きの間では、この数年ですっかりお馴染みの調理法になった感のある「水戻しパスタ」。「すいすいパスタ」だとか、「水漬けパスタ」なんて呼ばれることもあるようです。

アウトドアではジッパー付きの袋に入れていくと、そのまま漬け込めて便利

 改めて簡単に説明すると、「水戻しパスタ」とは乾燥パスタを数時間水に漬けてから加熱する調理法のことで、麺の太さや茹で時間の表記に関わらず、わずか数分加熱すれば食べられてしまう時短調理テクニックです。しかも、まるで生パスタのようなモチモチした食感に仕上がるというメリットもあります。

 普段の調理時間短縮のためだけでなく、アウトドアや災害時向けの調理法としても注目を集めているのです。

1〜2時間ほど水に漬けておくと、麺に水が浸透して真っ白になる

 ここでは、キャンプなどのアウトドアで作ることを前提に、独特なモッチモチ食感を活かした「水戻しパスタ向きなレシピ」を3つ、紹介してみます。

■子どもも大好きなナポリタンからスタート

空気を抜きながら閉めると、最小限の水で漬けられる

 まずは下準備として、ジッパー付きの袋に入れておいたパスタを水に漬けます。太さにもよりますが、1〜2時間ほどでOK。長く漬けておく分には問題ないので、出がけに漬けておくか、食事の時間から逆算して漬けましょう。芯まで水が浸透することが重要です。

豪華な具材より、シンプルな具材に絞った方がナポリタンっぽい

 1品目は大人も子どもも大好き、モッチモチ食感のナポリタンを作ってみます。

 食材はお好みの野菜やソーセージを用意し、食べやすい大きさにカットします。せっかく時短メニューなので、火の通りやすい大きさにカットしましょう。

熱々のスキレットに戻しておいたパスタを投入

 フライパンやスキレットに油をしき、具材を炒めます。8割がた火が通ったら、戻しておいたパスタを水を切って加えます。

 麺全体に熱が入るよう、具材の油を全体に絡めながら炒めるイメージで軽くかき混ぜます。

火が入ると綺麗な半透明の黄色になります

 入れた時は真っ白なパスタですが、火が入ると綺麗な半透明の黄色に変わります。強火でざざっといきましょう。撮影時は茹で時間9分のパスタを使いましたが、投入からわずか1分で十分火が入りました。

 火が通ったら、ケチャップ、ブラックペッパーで味を調え、粉チーズをかけて完成です。フライパンでもいいのですが、スキレットを使うと熱々の状態が続き、カリカリなお焦げもできるのでおすすめです。

熱々、モッチモチです

 具材を炒め始めてから、完成までわずか3分。具材はあらかじめ自宅でカットしておいたものの、カップ麺ができるのを待つのと同じ時間で、美味しいナポリタンができちゃいます。