沖縄で食を堪能するためには、想像以上に「自転車旅」が楽しい。1日3食すべて車で巡ると、お腹いっぱいのまま「せっかく来たのだから」と次の食堂、次のレストランと欲張ってしまいがち。ところが、自転車であればエンジンは自分の脚なので、腹ごなしをするのにちょうどいいのだ。

 また、やんばる以北のエリアは、森の中に突然現れるおしゃれなレストランやカフェが増えている。道中の景色も素晴らしいので、自転車でのんびり移動するのにぴったり。自然の中でも排気ガスを一切出さない自転車ツーリストは、沖縄の森にも大歓迎されるに違いない。

沖縄北部はアップダウンが多いので、お腹が減る。食べ歩き、ならぬ食べ漕ぎくらいがちょうどいい 

■沖縄の伝統食といえば沖縄そば

 行ったことがある方はご存知だろうが、沖縄には独特の食文化が広がっている。中華麺と和ダシで作った沖縄そばが代表例だ。塩分控えめで身体にやさしく、どこのお店も美味しくてハズレがない。沖縄そばは三枚肉、ソーキそばは骨付き豚肉の塊、てびちそばは豚肉の脂身部分をどーんと載せた迫力満点のもの。見た目とはうらはらにサッパリとしていて、いくらでも食べられる。

 本土のダシ汁は鰹節と昆布が多いと思うが、沖縄は南北ともに鰹節と豚肉からダシ汁を作る傾向にある。具材は北に行けば行くほど肉が大きくなるように思う(これは感覚なので全部食べて回ったわけではないが……)。

 じつは、沖縄本島でも南部と北部では麺の太さがやや異なり、私はちぢれ太麺を使った名護そばの方が好み。那覇市内の方が値段は少し高い。

 あなただけのお気に入りの沖縄そば探しの旅も、機動性の高い自転車ならば楽しみやすいはず。

なかま食堂のお店の前には自転車が停められるスペースもある
なかま食堂のソーキそば。沖縄ソバの中でもナンバー1といっていいほどの美味しさだった。皿よりも大きな豚肉の塊が特徴。もはや麺の器には載らないほどBIG

<なかま食堂>

沖縄県国頭郡恩納村名嘉真ヤシ原2576ー1

宮良そばのほね汁定食とじゅーしー

<宮良そば 浦添店>

沖縄県浦添市当山1-7-17 泰成ビル