年も極まる12月に入ったが、日中は相変わらず暖かい日も多い。今日も雲はあるが青のキャンバスにアクセントを付ける程度。そんな心地よい陽気の中、軽登山ができる里山として人気の福山に行ってきた。

■福山とは?

視認性が良いので安心して歩くことが出来る(撮影:中村真吾)

 岡山県の倉敷市と総社市(そうじゃし)を繋ぐ浅原峠(あさばらとうげ)の中間点にある標高302mの低山、福山(ふくやま)。周辺には多くの古墳群が点在しており、山頂には南北朝時代の史跡である福山城跡や幸山(こうざん)城跡がある。そのような歴史を刻んで来た福山だが、ここ数年の登山ブームも相まって毎日多くの人が訪れている。その目的はハイキングや登山、さらにはトレイルランニングなど。今回筆者が訪れたのは平日だったが、駐車場には多くの車が停まっていた。筆者も車を停めて準備にかかる。

■福山の魅力とは?

綺麗に整備されていて歩きやすい山道(撮影:中村真吾)
行く先々で多くの方とすれ違った(撮影:中村真吾)

 福山登山の魅力は大きく分けて3つある。一つ目はアクセスの良さ。岡山県の倉敷市と総社市を繋ぐ浅原峠の中間地点以外にも数ヵ所の登り口がある。駐車場も道路に面していて大変わかりやすいが、峠の交通量が多いので駐車場から登山口に行くときにはくれぐれも注意が必要だ。

 二つ目はしっかりと整備された沢山のコース。福山には同じ山域に幸山(こうざん)と呼ばれる山もあり、ここと合わせて登って福山を登山したという人もいる。このコースはふるさとふれあい広場を起点に幸山から福山を通り歴史広場に繋がる1周4kmのコースで「幸福の小径」と言われ、常連客の中では人気の高い周遊コースとなっている。それ以外にも様々なコースがあり、どれも本当に歩きやすい。山道にはウッドチップや落ち葉があり、膝にも優しく心地よいから歩いていて楽しくなる。とは言っても山頂付近、さらには直登コースは階段ばかりになるので、ペース配分にはくれぐれもご注意を。

 三つ目は福山山頂から見える景色。北西側と南東側でそれぞれ違う景色を堪能できる。特に北西側は運が良ければ、鳥取県の大山(だいせん)が見える。筆者も期待を胸に山頂を目指す。落ち葉の絨毯を踏みしめながら歩く中で行き交う人とする挨拶が心地良かった。