北海道旭川市にある「旭山動物園」。動物本来の姿を引き出し、いきいきとした動物たちの息づかいを感じられる「行動展示」で知られる動物園だ。この春には、ホッキョクグマの赤ちゃん「ゆめ」が一般公開され、人気を集めている。

ホッキョクグマの「ゆめ」(画像提供:旭山動物園)

 ホッキョクグマやアザラシ、ペンギンといった動物のイメージが強い旭山動物園だが、北海道に生息する動物の飼育にも力を入れている。今年、9年ぶりとなる大型動物舎「えぞひぐま館」がオープン。今回は、旭山動物園で出会える北海道に生息する動物たちを紹介したい。

■北国の動物たちに出会うなら「東門」から

市街地でも目にすることが多いキタキツネ。エキノコックス症の注意喚起もあった(撮影:佐藤 麦)
2匹で寄り添うエゾタヌキ(撮影:佐藤 麦)

 北海道で暮らす動物たちと出会うなら、3つある入園口のうち「東門」が便利。「東門」から園内へとつづくスロープは「北海道小動物コーナー」になっており、比較的空いていることが多い。キタキツネ、エゾタヌキ、エゾモモンガ、エゾユキウサギといった北国に生きる動物たちをゆっくり観察できるので、ぜひ訪れてみてほしい。

 「北海道産動物舎」では、鳥類を中心に北海道の森で動物たちを観察している気分を味わえる。運がよければ、オジロワシ、オオワシ、クマタカといった猛禽類を、真下やすぐ脇で観察できることも。北海道の外来種も比較展示されており、子どもたちの夏休みの自由研究にもピッタリだ。周辺には「エゾシカの森」や「タンチョウ舎」もある。