乗鞍岳・23峰の北側に位置する十石山(じゅっこくやま)は、穂高連峰や乗鞍主峰の好展望が楽しめ、積雪期に登られることが多いとのこと。周囲のメジャーな山々に比べると控えめな存在で、知らない人も多いのでは? 私も登山歴4年目にして、その名を知りました。人も少なく静かな山を楽しみたい方にオススメです。

■入山は白骨温泉から!

白骨温泉の登山口。最初から二手に分かれているような道ですが、矢印通りに上に行きます!

 登山口横に駐車場スペースは4台分ありますが、この日は誰もいませんでした。その少し下にも駐車するスペースが、わずかですがありました。しかし、トイレはありません。避難小屋にもトイレはないので、注意が必要です。私は白骨温泉公衆トイレに寄ってから、登山口に向かいました。避難小屋は有志の方々によって維持されているとのことで、迷惑をかけないようにしたいです。

 登山口からおよそ3時間半ほどで山頂に着く予定です。私は6時20分にスタートしました! 

■道迷い&クマにも注意!!

樹林帯をひたすら登っていく

 3時間半の登りのうち、3時間はずっと樹林帯歩きです。標高が上がるにつれて、樹々の種類が変わるので森の雰囲気も変わっていきます。

 冬道は夏道と違って直登していくので、最初がとても急登でした。尾根沿いを歩くときはいいのですが、平坦で広い場所が道迷いしやすそうだなと感じました。目印のテープもありますが、分かりにくいところもあるので、地図を見ながら慎重に進みました。

2,000m付近で熊の足跡を発見! 大きな足跡でした

 自分の呼吸と小鳥のさえずりしか聞こえないほど、静かでいい雰囲気です。けれど念のため、クマよけの鈴を付けてましたが、さらにストックを叩いて音を出しながら進んでいきました。すると恐れていた冬眠明けのクマの足跡を発見! 音に気づいて逃げてくれたんだと信じたい……。針葉樹と雪原の場所でした。

■山頂からの絶景!  時間が経つのも忘れそう

山頂をお散歩! この景色を独り占めしてきました

 山頂直下は広大な雪の斜面……。大きな壁のようにも感じました。左には乗鞍岳、右には穂高連峰を見ながら、ワクワクが最高潮になりながらも「最後がきついー!」と、ヒーヒー言いながら登りました。早く上に行きたいのにいけない……。じらされ感があります(笑)

山頂から見る穂高連峰と避難小屋

 9時50分に山頂に到着しました。ぴったり3時間半でした。山頂はとても広く、そこは天国のようです! 行程時間も短いので、山頂でゆっくり過ごすこともできました。

山頂から見る乗鞍岳も圧巻の迫力

 あまりの絶景に心奪われ、足元の注意が散漫にならないよう……  気を付けてくださいね。まだまだ雪深い十石山なので、残雪期ももう少し楽しめそうです。