「釣り糸のことはわからないから、なんとなく選ぼう」と考えていたとしたら、大間違い! 釣り糸(以下、ライン)にも種類があり、それぞれのメリットやデメリットを理解し、使い分けることで釣果を伸ばすことが期待できるのだ。今回は釣りに用いられる3つのラインの特徴を紹介する。
■その1 ナイロンライン
ナイロンラインは、手で引っ張った時に糸が伸びている感覚がわかるくらい、伸縮性が特徴のライン。
メリットは3種類のラインの中で最も安価なところ。汎用性も高く、どんな釣りにも適応できるのが初心者にはありがたい。デメリットは、劣化の早さと感度の低さ。
ナイロンは耐光性がなく、水も吸収してしまう。そのため非常に傷みやすく、安価とはいえど他のラインと比較して買い替えのスパンが短くなってしまう。また、持ち前の伸縮性が仇となり、魚のアタリ(魚がエサを突っつくこと)がわからないときがある。これは糸が伸び、魚のアタリを吸収してしまうことが要因。一長一短だが、初心者にとっては、扱いやすいラインになる。
■その2 フロロカーボンライン
ブラックバスやワーム(疑似餌)、メバルを釣るメバリングなどのゲームフィッシングに用いられるフロロカーボンライン。エサ釣りの仕掛けにもしばしば用いられる。
メリットは耐摩耗性の高さや感度の良さ。ナイロンと比べ強度があり、穴釣りなど根にスレやすい釣り方でもガンガン使うことができる。また、ナイロンでは例えるなら「モゾッ」というアタリも、フロロカーボンラインでは「コツン」というアタリになり、ダイレクトに伝わってくる。
デメリットは巻きグセがつきやすいこと、遠投に向かないことだ。しばらく使用しているとリールの形に合わせて糸に癖がついてしまう。イメージは家電のコードのような状態だ。こうなってしまうとライントラブル(糸が絡まってしまうこと)が多くなる。また、3つのラインの中で最も比重が重く、遠投には適さない。根掛かり(海底の岩やゴミに仕掛けが引っかかること)しやすい環境や上記ゲームフィッシングに挑戦する人は、フロロカーボンラインをオススメする。