長野県・浅間山の紅葉が見頃を迎えている。火山特有の真っ黒な山肌に黄色のカラマツが点在する不思議な光景は、日本広しといえど、この山特有の景色だろう。

ここだけでしか見られない、なんとも不思議な景色

 浅間山は群馬県と長野県にあり、現在も噴煙を上げ続ける「三重式火山」といわる活火山だ。現在の標高は2,568m。火山ガスの状況次第で山頂の西に位置する前掛山までは登頂可能だが(なかなかの体力派向けコース&しっかりとした登山装備が必須)、この独特な紅葉を眺めるには西側に連なる外輪山に登る必要がある。

独特な風景を作り出している正体は、この見事なカラマツたち

 起点となるのは標高1,973mの車坂峠。レストランやビジターセンター、トイレ、駐車場が完備されており、この時期の週末は早朝から登山客の車で一杯になる人気ルートだ。

 登山口からは心地良い針葉樹林帯の森歩きが続く。展望地となる「トーミの頭」まではのんびり歩いて1時間半ほど、標高差は約300mの道のりとなる。

下から見上げる外輪山もまた美しい。日本ではないような光景

 トーミの頭から外輪山最高峰の黒斑山までは約20分。しかし、眺望の良さはトーミの頭に軍配が上がる。黒斑山から先、蛇骨岳やJバンドへの外輪山縦走は高度感のある岩場の通過を伴い、間違いやすい踏み跡もあることから中上級者向き。眼下に広がる湯平に下りるルートもなかなかの急斜面なので、登山経験の浅い方は避けた方が無難だろう。トーミの頭までで十二分に絶景が満喫できる。

前掛山頂周辺などにはシェルターが設置されている

 秋山は想像以上に気温が低く、10月に雪が降ることも珍しくないので注意が必要。浅間山の噴火警戒レベルなど最新の情報は小諸市のHPなどからチェックできる。軽井沢エリアの紅葉の見頃は10月下旬まで。

お出かけの際は、装備と計画の見直し、最新情報のチェックを忘れずに