◼️雨の日に撮影するなら慎重に

登山道の左手が植林。右手に広葉樹の森。森の色の違いが霧の中に滲み出ているかのような光景

 言うまでもなく、雨の日のカメラの取り扱いはいつもより面倒になります。

 防塵防滴を謳っているカメラだとしても、できるだけ濡らさないように配慮するべきです。小雨で風が弱い予報の日を選び、雨対策を万全にしたうえで撮影に臨みましょう。

 風が強まったり、本降りになりそうなら撮影は終了です。乾いたタオルで濡れた手とカメラを拭いた後、カメラがすっぽりと収まる防水性の高い袋に入れ、ザックに収納します。さらに、ザックの中身を濡らさないように、ザックカバーを取り付ければより安心です。防水性能が高いカメラ専用のバッグを探してみるのもいいかもしれません。

 下山後、雨の当たらない場所に移動したら、早めに袋からカメラを取り出してください。湿った状態のまま袋のなかに長時間放置すると、カメラやレンズの内部が曇ったり、カビが発生しやすくなったりします。

◼️山頂は目指しません。自分にとって無理のない楽な山を選びましょう

霧に覆われた森、とくに植林の中はとても暗く、登山道も滑りやすくなっています

 撮影地に選んだ飯能アルプスは、遊歩道が整備されている一部を除くと、思いのほかアップダウンが激しく、急な坂を下らなければならない場面にも遭遇します。

 また、雨の日には他の登山者をほとんど見かけません。もし、山に慣れていなかったり、雨の日の撮影に少しでも不安を感じるなら、遊歩道が整備され、傘を差しながら歩ける観光地の低山を選んでください。例えば、東京近辺なら、高尾山のメインルートや御岳山あたりが無難です。また、稜線まで車で行けるような場所も、狙いどころかもしれません。

 撮影を楽しむうえでもっとも大切なのは、自分にとって無理のない山を選び、時間に余裕を持ってゆっくり歩くことです。山頂に辿り着く必要はありません。いつもの倍以上の時間がかかると想定して予定を組み、気になる景色を見つけたら、しっかりと立ち止まって撮影してみましょう。

 霧は、雨が降っている山ならどこでも発生しているわけではありません。麓から山を眺めたとき、山肌を漂う雲が見えたり、これから歩く山の上部が雲に覆われていたりするときなら期待が持てます。天候が回復してしまう前に、ロープウェイやケーブルカー、マイカーなどを利用して一気に標高を上げ、雲に近づいてしまうのもひとつの方法です。