ご存知の通り、富士山の登山シーズンは9月10日で終了。今年も、たくさんの登山者で賑わった。
しかし、10月に入っても、まだ「登れる富士山」があることをご存じだろうか。
その名も、宝永山。富士山頂を目指す登山道は閉鎖されているが、富士宮口五合目から六合目、そして宝永火口周辺へ向かうコースは、秋も歩くことができるのだ。
今回は、10月の富士山の様子とともに、宝永山を実際に歩いてみた。
◼️️標高は2,693m。300年前の噴火で生まれた山
宝永山は、標高2,693m。富士山の南東斜面にある側火山で、1707年の「宝永大噴火」によって生まれた、富士山ではもっとも新しい火山地形のひとつだ。
富士山頂は3,776mなので、高さだけを比べればかなり低いが、宝永山ならではのダイナミックな火口風景を楽しめる。
そして、10月でも歩けるのには理由がある。
2026年は9月10日に富士山の開山期間が終了し、六合目から山頂までの登山道は閉鎖された。一方、富士宮口の五合目〜六合目は11月上旬まで通行可能予定。宝永山方面へ向かうトレッキングコースも、この開放区間を利用して歩くことができるのである。
◼️️10月上旬、実際に歩いてみた
登山口となるのは、標高約2,400mの富士宮口五合目。車でアクセスでき、約350台を収容する駐車場がある。マイカー規制期間外なので、10月はここまで自分の車で上がってこられるのも嬉しいところだ。
スタートは、六合目方面への道と宝永火口方面への道が分かれる。今回は、森の中を通る宝永山火口方面へと延びるルートを選んだ。もうすぐ紅葉が始まりそうな気配のカラマツなどの樹林帯を抜けると、目の前に突然、巨大な火口が現れる。さっきまでの森とはまるで別世界だ。