■駅から歩いて絶景へ! 見どころ満載の里山・日和田山
●高麗駅から徒歩で登山口へ
朝鮮半島由来の魔除け「将軍標(しょうぐんひょう)」が出迎えてくれる高麗駅。
駅を出て道なりに進むと、やがて巾着田の案内板が現れる。巾着田の脇を通り抜け、のどかな田園風景と住宅地を歩いていくと、日和田山の登山口に到着する。ここからがハイキングのスタートだ。
歩き始めはなだらかな道が続き、整備された道をリズムよく歩ける。家族連れや犬の散歩をしている人とすれ違うこともあり、地域に密着した里山であることを感じる。
●好みに応じて選べる男坂・女坂分岐と金刀比羅神社
しばらく登ると、展望ポイントである見晴らしの丘があり、さらに先には名物「男坂・女坂」の分岐に到達する。男坂は急な岩場が連続するスリリングなルートで、手を使って登る箇所もある。一方、女坂は比較的なだらかで歩きやすく、子連れファミリーや体力に不安のある人はこちらを選ぶとよい。
両ルートはやがて合流し、金刀比羅神社の鳥居が見えてくる。山中にあるとは思えない立派な造りで、地元の祭礼や安全祈願の場として利用され、山岳信仰とも結びついている。ここまで登れば、山頂まであと少しだ。
●305mとは思えぬ日和田山山頂の絶景
金刀比羅神社から少し登ると、標高305mの日和田山山頂に到着する。山頂からは関東平野を一望でき、晴れた日には富士山やスカイツリーも遠望できる。標高は低いが、想像以上の開放感を味わうことができる。
山頂は写真撮影や昼食にも最適でベンチも設置されている。ゆっくりとした時間を過ごすにはうってつけの場所だ。
●お手軽ハイクで下山するか、物見山まで足を延ばすか
下山は来た道を戻るピストンコースだ。巾着田方面へ下り、時間が許せば、周辺を散策したり、日高市内のカフェや直売所に立ち寄るのも良い。自然とふれあう休日を存分に楽しめる環境が整っている。
また、日和田山の山頂からさらに先へと登山を楽しみたい場合は、奥武蔵自然歩道を利用して「物見山(ものみやま・標高375m)」まで足を延ばすルートがおすすめだ。金刀比羅神社の脇を通って尾根道を進むと、自然林に囲まれた気持ちの良いアップダウンが続く。
途中には「高指山(たかさしやま・標高290m)」や東屋のある小休憩ポイントもあり、歩きやすいながらも変化に富んだ道が続く。紅葉した葉が落ち、季節の移ろいを楽しみながらのハイキングにぴったりだ。
物見山は、日和田山よりも標高が少し高く、静かな雰囲気が漂う山頂となっている。ベンチやちょっとした広場もあり、こちらも昼食や休憩に適している。日和田山の賑わいから少し離れ、のんびりと山時間を過ごしたい人には特におすすめだ。
●埼玉の里山・日和田山のススメ
日和田山は、アクセスの良さと手軽さ、そして自然の魅力がぎゅっと詰まった里山である。短時間で登頂できるため、登山初心者の入門にもぴったりであり、気軽に「山に登った」という達成感を味わえる貴重なスポットだ。
四季折々の表情を見せてくれる日和田山は、何度訪れても飽きることがない。気軽な散策から、写真撮影、家族でのピクニックまで、さまざまな楽しみ方ができるこの山は、まさに都会のすぐそばにある“癒しのフィールド”と言えるだろう。
女性で初めてエベレスト登頂を成し遂げた田部井淳子さんが晩年に通った山としても有名な日和田山。ぜひ一度足を運んでほしい。