豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんの登山やキャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、アルペントーキョーの鈴木正志さんに「登山デビュー」をテーマに、「歩行をサポートするトレッキングポール」のおすすめを選んでいただきました。

■最初から軽くて頑丈なものを選びたい

 いま人気の登山を始めたいけれど、膝や腰に不安があるからと躊躇している人も多いのでは? でも、そういった人でも歩くのをサポートしてくれる強い味方があります。それが、トレッキングポールです。

 鈴木さんも「使ってみるとけっこう便利で、登るときは推進力を高めてくれますし、下るときには膝や腰への負担を和らげてくれます」と、トレッキングポールのメリットを教えてくれました。

 鈴木さんがおすすめしてくれたのが、シナノの「ロングトレイル 115」と「ロングトレイル 125」です。「トレッキングポールはそうそう買い替えるものではないので、軽くて頑丈なものを最初から選んでおいたほうがいいですよ」(鈴木さん)

登山をサポートしてくれるトレッキングポール(写真は「ロングトレイル 125」)

■身長に合わせてポールの長さを選択する

 「ロングトレイル」使用時の長さは、「115」は90~115cm、「125」は100~125cmとなっていて、どちらを選ぶかは身長で決まります。「使用時の長さは、身長の6割程度が目安」(鈴木さん)ということなので、例えば、165cmの人なら約100cmなので「115」が合うということになります。

 アルミ製で軽いのが特徴で、「115」は約480g、「125」は約500gです。収納時の長さはそれぞれ約55cm、59cmとコンパクトなので、使わないときもじゃまにならないサイズです。

使いやすい長さに調節しよう

 実際には、「立ってポールを持ったときに、肘の角度が直角よりもやや下げぎみ(90~100度)になる長さにする」(鈴木さん)のがよいそうで、それを目安にして自分の扱いやすい長さに合わせるのがいいでしょう。調節はレバー式なので、手袋をはめたままでも簡単に操作できます。

肘の角度は直角よりもやや下げぎみがいい