住んでみたい家を見つけた勢いで、和歌山県の山奥にある龍神村に移住を決めた僕。ですが、じつは他にも良い物件がないか、移り住むまでに何度か村を訪れて探してみました。奥さんと村に住む友達と一緒に、村の散策を兼ねて、各集落を歩き回ってみたのです。

 結局、今住んでいる物件は最初に見つけた築70年くらいの古民家賃貸ですが、購入できる格安な物件や比較的新しい物件も見させてもらいました。村在住の友達を介して、地元の人と話しながら物件を見て回ったので、集落の方々との交流もでき、地元の人しかしらない日当たりの良い散歩コースなど、引越し前に家や周辺の情報と一緒に生活感も体験できました。

 移住から10年、今回は僕が考える移住先の家選びのポイントについてお話しします。

■その家にいつまで人が住んでいたか

田舎の物件探しは、いつまで人が住んでいたかも調べてみましょう

 僕が思う田舎の家選びで重要なポイントは、まず「その家はいつまで人が住んでいたか」を知ることです。

 最近まで人が暮らしていれば、比較的きれいな状態で掃除さえすれば暮らせそうな感じの物件が多いです。しかし、1年以上空き家の状態が続くと、結構掃除が大変そうで、住むには手直しが必要な物件が多かった印象です。

 人が暮らしていない物件は、たまに家主が掃除していて見た目はきれいな感じでも、床下や壁が傷んでいることがあるので要注意。人が暮らしていると、毎日空気の入れ替えがあり、湿気で家が傷むことが少ないのだと思いました。

■インフラのチェックも重要です

 うちの場合は、家のインフラについてもよく話を聞きました。水道は谷水を引いていたり、薪ボイラーでお風呂を沸かせる話を聞いて、自然と共にある暮らしがイメージできました。

 移住したいと思う方の中には、「今の暮らしや生き方を変えたい」と思って、移住先を探しているケースが多いのではないでしょうか? 物件を見て、生活環境や暮らしのイメージの解像度を上げて考えた時に、自分が望むようなライフスタイルの変化ができる物件であれば、移住先の候補に入れても良いのではないでしょうか。