■日本最寒の町の陸別町でキャンプ泊
2つ目は、日本で一番寒い町として有名な陸別町にある「銀河の森コテージ村」です。
陸別町は、もっとも冷え込む2月上旬に極寒のフェスティバル『しばれフェスティバル』を毎年開催していて、日本で唯一「寒さ」を売りにしている自治体です。
フェスティバル内で行われている人間耐寒テスト『バルーンマンション』は、氷のかまくらの中で一夜を過ごすイベント。我こそは寒いのが大好物だ、と言う方はぜひ挑戦してみてください。装備はきっちりとご用意くださいね、時にマイナス30℃というとんでもない寒さなので、一歩間違えたら……。
「銀河の森キャンプ場」は、陸別町で唯一、真冬でも営業しているキャンプ場です。 キャンプ場は通年営業ですが、真冬はコテージのみの営業となります。ですが、裏技がありまして、コテージに宿泊している人は、コテージの裏庭で自己責任でテント泊ができるんです。
これは、極寒キャンプを体験するには最適なプラン。本当に寒くて耐えられない場合は、暖房の効いたコテージに避難すれば良いだけなのです。自分も夕飯や朝食はコテージの中で食事をとって、寝る時はテントで寝るという、なんとも変態的な宿泊スタイルをさせていただきました。コテージは日本一寒い町にあるコテージだけあって、中の施設は完璧で、ついつい長居してしまいそうでした(笑)。
町がもっとも寒くなる時期は、1月下旬から2月中旬までの大体1か月程度。時間的には早朝がもっとも寒くなるそう。予報で寒くなるとわかれば、真冬の早朝にも関わらず、町内の観光スポット『道の駅オーロラタウン93りくべつ』には観光客が殺到するほどです。
自分が訪れた時には、ちょうど良くマイナス25℃という、濡れたタオルが凍る気温になった。早速、タオルを濡らしてブンブン振り回してみると、見事にタオルが固まりました。周りに目をやると、10数人の観光客が自分と同じことをしていて、なかなかシュールな風景でした。観光客の中には、半袖のアロハシャツに短パンで歩いている人もいて、早朝なのにそれぞれ楽しんでいるのが印象的でしたね。
キャンプ場のさらに上に車で登って行くと、『りくべつ宇宙地球科学館』があります。陸別町のもう1つの観光財産でもあるオーロラを中心に、展示物が飾られている科学館です。
陸別町は、太陽が大規模フレアを起こすと夜空が赤くなる“低緯度オーロラ”が観測しやすい町としても有名です。こればかりは毎回見れるものではなく、完全に運次第です。しかし、2024~2026年は太陽活動が活発になる時期なので、確率的にオーロラ観測がしやすいそう。見てみたい方は、この1~2年のうちに訪れてみてはいかがでしょうか。
晴れていれば、天文台で解説員の説明付きで大きな望遠鏡で観望会も行っており、夜晴れそうな予報ならば、ぜひキャンプ後に訪れてみてください。