■Point 4. 靴の硬さを考慮する
比較的整備された登山道や樹林帯、傾斜が緩いところを中心に歩くなら、靴は柔らかくても問題ありません。むしろ歩きやすいでしょう。傾斜がきつくて、ガレ場や岩場が多いのであれば、硬めの靴の方が疲れにくいです。また、荷物が重かったり、距離を歩くならば、登山靴の耐久性や耐衝撃性も重要になるため、柔らかい登山靴は力不足です。さらに、アイゼンを付けるようなケースでは硬い方が締め付けが少ないので快適に歩くことができます。
●靴の硬さがもたらす作用





■Point 5. 1日歩くと片足200ccの汗をかく
1日歩くと、片足で平均200ccも発汗します。そのため防水機能に加えて内側の湿気を外に出す透湿性は欠かせません。いまは多くの靴にレインウエア同様防水透湿機能を持った素材が使われています。これは靴の一部分に使われているのではなく、靴下のように靴全体を覆う膜のような構造です。こうすることで隙間はなくなり、雨の中を歩いても水の侵入を防ぎ、靴の中に水が溜まるのを防ぎます。表地の汚れや撥水性能低下が透湿性能を下げるので、定期的にメンテナンスをしましょう。

代表的な素材はゴアテックス。足のあらゆる方向から湿気や熱を逃し、常に足をドライな状態に保ってくれます。もちろん、予期せぬ雨や朝露に濡れた草地、水たまりに足が入った場合もしっかりガード。長時間のハイクでも快適です。
【soto 2022 秋山より再編集】