●高水山からゆるやかな稜線歩きを経て、縦走路最高峰・岩茸石山へ
急な登りを終え、高水山にたどり着いた先には、気持ちのいい尾根道歩きが待っている。尾根道にもアップダウンはあるものの、総じて歩きやすい道が続く。広く関東平野が見渡せるポイントがいくつかあるので、ゆっくり景色を楽しみながら歩くといい。
高水山を出発しておよそ40分、高水三山コースの最高峰・岩茸石山に到着。標高は793mあり、本コースの中でも随一の景観スポットだ。
●惣岳山を経由して、御嶽駅でゴール!
岩茸石山から先は徐々に標高を下げていく下山道となるが、周囲の景観も様変わり。と言うのも、東京都の花粉発生源対策と林業振興を目的として、杉・桧(ひのき)の伐採が進められているためだ。突如として、緑のない山肌があらわになる姿に変化するため、少々寂しくも感じてしまうだろう。
たくさんの切り株を横目に進み、再び樹林帯の中へと入っていきしばらくすると、高水三山最後の惣岳山山頂に到着だ。ここまでの所要時間は3時間30分。この先はゆるやかな林道を下っていく。道中、御嶽駅まで1.5kmを示す看板とともに、沢井駅へと降りる標識も。
沢井駅までは1.8kmを歩く必要があるが、沢井駅前には「澤乃井(さわのい)」という日本酒の蔵元があるので、興味のある方は沢井駅方面に降りるのもいいだろう。
さて、総距離約9.1kmにも及ぶ縦走登山もいよいよゴールが近づいてきた。御嶽渓谷の水流が聞こえてきて、舗装路に出たら、荘厳な駅舎の御嶽駅は目と鼻の先だ。
一度に複数のピークを越え、山々を繋ぐ尾根道を歩ける縦走登山。その入門とも言える今回の高水三山コースだが、歩きごたえは十分できっと満足のいく登山となることだろう。
この秋、美しい紅葉のもとで縦走登山にぜひチャレンジしてほしい。