■筑波山(つくばさん・標高877m) 茨城県

 茨城県にある筑波山は女体山(877m)と男体山(871m)からなる双耳峰で、百名山の中で最も標高の低い山として知られている。 

 麓のつつじヶ丘駅から登ると道中には巨岩・奇岩が点在し、山頂まで楽しみながら登ることができる。

今にも落ちそうな岩にあの弁慶も恐れて7回戻ったとの言い伝えのある「弁慶七戻り」

 他にも「母の胎内くぐり」や「裏面大黒」、「北斗岩」などバリエーション豊かな岩たちが出迎えてくれる。

 筑波山へ奇岩・巨岩を楽しみながら登るのであれば、つつじヶ丘からがおすすめだ。女体山、男体山をめぐり、筑波神社を経由する周回コースで約4時間20分、距離にするとおよそ6.7kmだ。

●【MAP】筑波山

■鋸山(のこぎりやま・標高329m) 千葉県

 鋸山は千葉県にある標高329.5mの山だ。鋸山ロープウェーが運行されており、ロープウェーの山頂駅付近には望台のほか、日本寺(にほんじ)が観光地として有名だ。

石切場の跡地。高さは30m以上ありそうな岩壁

 鋸山には巨大な石切場の跡地が点在しており、まるで遺跡にでも来たかのような光景を楽しむことができる。

 鋸山へは麓のJR浜金谷駅から3時間半ほどで周回することができ、距離は約5.4kmだ。

●【MAP】鋸山

岩殿山(いわどのさん・標高634m) 山梨県

 岩殿山は標高634mの山で、秀麗富嶽十二景(しゅうれいふがくじゅうにけい)に選定されている。

 岩殿山の山頂からは大月市街と富士山の景色を楽しめるが、今回紹介したいのは「稚児落とし(ちごおとし)」と呼ばれる大岩壁だ。

高さは100m以上ありそうな大岩壁「稚児落とし」

 戦国時代に追手から逃れる際、稚児の泣き声が追手に聞こえてしまい、この谷に稚児を落としたという悲しい言い伝えから「稚児落とし」と名づけられた。岩壁は迫力満点だ。JR大月駅から畑倉登山口を通り、周回コースで約4時間30分。

●【MAP】岩殿山

■いつもと違った登山を楽しもう

 景色を望む登山もよいが、巨岩・奇岩との出会いを求めて登るのもおもしろい。巨岩・奇岩が目的なら多少の曇天も道中を楽しめるだろう。

 圧巻の「岩」を目指して出かけてみてはどうだろうか。