秋の風物詩といえば、やはり紅葉だろう。特に京都の紅葉は有名で世界中から多くの観光客が訪れる。今回はそんな京都から比較的近いにもかかわらず、静かに紅葉狩りを堪能できる穴場スポット「丹波篠山もみじ三山(さんざん)」を紹介したい。
■丹波篠山もみじ三山
丹波篠山もみじ三山とは、兵庫県篠山市にある紅葉で有名な古刹(こさつ)の3寺院の総称である。それぞれ「文保寺(ぶんぽうじ)」「大國寺(だいこくじ)」「高蔵寺(こうぞうじ)」という寺名で、3寺院とも同時期に法道仙人(ほうどうせんにん)によって開かれたと伝わる。
各寺院の入山料は300円。11月1日から30日までは、丹波篠山もみじ三山のイベントが開催されている。この時期になると紅葉狩りの観光客だけでなく、コスプレイヤーが撮影に訪れることもあるという。
そんな丹波篠山もみじ三山のイベント開催直前に筆者は訪れた。この日は快晴という天気予報にもかかわらず曇り。また木々も色づき始めたばかりだったが、それでも十分紅葉狩りは楽しめた。完全に紅葉し、天気も良ければ、さらに美しいことは間違いない。
■文保寺 色彩が豊かなもみじを見ることができる
まず最初に訪れたのは、文保寺だ。戦国時代末期に明智光秀の丹波攻めで全焼したが、その後再建された。文保寺のもみじは、紅・黄・緑の色彩が豊かで、境内のあちこちで見ることができる。中でも奥の本堂がベストな撮影スポットであった。文保寺のもみじの中には、ハート形のうろがある木があるらしいが、筆者は見つけられなかった。
文保寺は境内が広く、拝観するには駐車場からかなり歩かなくてはならない。筆者が訪れた時には、文保寺のもみじはまだ完全に色づいていなかった。11月中旬を過ぎると一気に紅葉が進むと思われる。
文保寺
・住所:〒669-2222 兵庫県丹波篠山市味間南1093
・電話:079-594-0003
URL:https://tanbasasayama-bunpoji.com
●【MAP】文保寺
■大國寺 文保寺よりも色濃いもみじ
次に向かったのは、大國寺だ。大國寺は、丹波篠山もみじ三山の中では一番こじんまりとしているが、美しさがぎゅっと濃縮されたような寺だ。
大國寺の本堂は国指定重要文化財に指定されており、本堂内の拝観は別途800円の拝観料が必要。本堂内には、戦火を免れた国指定重要文化財の仏像が多く残されている。大國寺のメインはやはり本堂。本堂をバックに紅葉が映える。もみじの色は場所の違いか、文保寺よりも濃かった。寺の方の話によると、大國寺のもみじは、11月10日頃から本格的に色づくという。
大國寺
・住所:〒669-2223 兵庫県丹波篠山市味間奥162
・電話:079-594-0212
URL:http://sasayama-daikokuji.com