登山、山頂を目指すのには(山にもよりますが)様々なルートがあります。効率の良い最短ルートもあれば、麓から、欲張りに遠回りするようなルート、岩稜や沢を楽しむ玄人向け……。

 クラシックルートとは、簡単に説明すると、古くから使われてきた登山道のことです。中央アルプスの名峰・木曽駒ヶ岳は、駒ヶ岳ロープウェイが運行する前は、桂小場登山口から登る西駒ルートが主要な登山道でした。今ではロープウェイを利用することによって短時間で登れる山となりましたが、今回はあえてこの遠いルートを選んで歩いてきました。

■貸し切り状態! 静かなルート

3時半からスタートし、樹林帯で朝陽を浴びる

 桂小場ルートの序盤はなだらかな登りが続きますが、きちんと整備がされていて、とても歩きやすい道でした。登っている感じがしないくらいでしたが、徐々に標高を上げていきます。その後の馬返し、胸突八丁、胸突ノ頭はグイグイと登り、稜線にでると真っ先に「御嶽」が現れ、感動しました。

 登っている人は私たちだけでとても静かでした。将棋頭山までの標高差は1,700mほどあるので、日帰りは健脚向きとされています。

■最高しかない稜線歩き

初めましての将棋頭山! 景色が最高でした

 将棋頭山(しょうぎかしらやま)から見える景色は素晴らしく、遠望に御嶽、乗鞍岳、北アルプスの穂高や槍ヶ岳富士山まで全て見ることが出来ました。先週登ってきた北穂高岳が見え胸が熱くなります。今日はこの目の前に続く木曽駒ヶ岳までの稜線を繋げようと思ってきました。

将棋頭山でゆっくり休憩

 初めて見る景色にワクワクは最高潮でした。稜線は夏道になったり冬道になったりしながら絶景の中を進みます。徐々に近づく木曽駒ヶ岳が大きく高さを感じるようになってきて、後半は「ヒーヒー」言いながら登りました。