和歌山県・熊野は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されており、古くから皇族や貴族が参詣していた人気のパワースポット。その中心にあるのが「熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)」だ。

 そんな「熊野本宮大社」では、咲き誇る桜が美しい4月に、1年で一番大きなお祭り「熊野本宮大社例大祭(れいたいさい)」が行われる。

■熊野神社の総本宮「熊野本宮大社」と「八咫烏ポスト」

熊野本宮大社の入り口、木造の鳥居(写真:仲地宏樹)

 和歌山県にある「熊野本宮大社」は、同県にある「熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)」、「熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)」とあわせて、「熊野三山(くまのさんざん)」と呼ばれており、全国に4700社以上ある熊野神社の総本宮にあたる。

 2004年には世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のうちの一つとして登録され、海外から訪れる人も多い。

境内には熊野神社のシンボル、八咫烏がモチーフの真っ黒なポストがある(写真:仲地宏樹)

 境内には、八咫烏(やたがらす)をモチーフに作られた、真っ黒な「八咫烏ポスト」がある。八咫烏は神の使いとして古くから信仰されており、3本足と真っ黒な体が特徴。日本サッカー協会のシンボルにもなっているため、見かけたことがある人も多いかもしれない。

 ポストは基本真っ黒だが、ときどき色が塗り替えられる。2018年は御創建2050年を迎え八咫烏が金色に、翌年の2019年に筆者が訪れたときは、世界遺産登録15周年を祝い、熊野の自然をあらわす若草色に塗り替えられていた。また、2020年には医療従事者への感謝と支援のため、ポストの文字を青色へ塗り替えるなど、訪れるたびに色が変わっているのも面白いポイントだ。

 2023年3月下旬の時点では、塗り替えられず通常の黒いままだったが、何かおめでたいことなどがあれば、いつもと違う色をした八咫烏が見られるかもしれない。

●熊野本宮大社

・住所:〒647-1731 和歌山県田辺市本宮町本宮1110
・電話:0735-42-0009

・ホームページURL:http://www.hongutaisha.jp/
※営業日時はホームページよりご確認ください