スマートフォンのGPSを活用してスキーやスノーボードに特化したアプリが提供されていますが、あなたは使っていますか? 自分の滑ったコースがマップ上で見れたり、滑走距離やどのぐらいのスピードで滑っているのかが数字として「見える化」するのです。また、位置情報を共有することができるので、友達が今どこを滑っているのか、どこで休憩しているのかということをお互いに確認することができるようになりました。 実際に使用してみた筆者がアプリの使用感や活用方法をお伝えしたいと思います。

■「自分の滑り」を記録するトラッキングアプリとは

滑走した距離や毎回のスキー・スノーボードを振り返ることができる

 スマートフォンにGPSが搭載されてから様々なトラッキングアプリが登場し、スキー・スノーボードに特化したアプリもここ数年で一般化しました。アプリを使うと、最高速度、総滑走距離の記録や、友達との間でリアルタイムで位置の情報の共有ができます。

 日本で開発された「yukiyama」は「ライディングを記録して、仲間と一緒に楽しめる雪山を遊び尽くすためのポータルアプリ」だそうです。日本のスキー場に特化し、GPSを使ったマップ機能が滑走コース(提携スキー場のみ)や距離、スピードなどのデータを自動記録することができます。また、楽しんだ体験をタイムラインでユーザーと共有することができることも特徴で、気になるユーザーのフォローも可能。全国のスキー場のコンディションやyukiyamaユーザーのための限定イベントやクーポンなどの情報も発信されています。

■国内外で使える「Slopes」を使ってみた

「直感的で使いやすい」と2022年のApple Design Awardを受賞したアプリだ(出典:『Slopes』)

 海外で開発された「Slopes」が日本のスキー場への対応に力を入れるらしく、実際に使用してみました。2023年で10年目の運営であり、yukiyamaよりも早くに開発されています。日本のスキー場約400ヵ所を含む世界3500以上のスキー場に対応しています。

 私が一番気に入っているのは、スキー場に近づくとロック画面上に「記録を開始しますか?」と表示されるところです。正直、登山の際に使うアプリも、記録し忘れが多いですよね。Slopesはロック画面を解除しなくても、通知をタップすれば記録が開始されるので手間が少ないのも私には嬉しいポイント。この通知機能はとても便利です。

 滑走の記録も、リフトの時間と滑走時間も分けているのが見やすいですよね。黒・赤の棒グラフがパッと目に入ります。リフト乗車時間、滑走時間、休憩時間が明確です。記録をあとで見返すと、滑っているよりもリフトに乗っている時間の方が多いことがわかります。

岩岳スノーフィールドでは特別版デジタルマップが採用されより滑走記録が明確になった

 滑走履歴として、最高速度、平均速度、下降距離(滑走距離)、移動距離(リフトを含む)が数字として現れます。また、自分自身がどのリフトに乗り、どのコースを滑ったのかがマップ上でも確認できるのです。この冬から特別版デジタルマップが一部のスキー場で使用可能となり、リフトの情報、コース名、難易度をマップ上で確認できるようになりました。海外のスノーヤーで賑わう野沢温泉、ニセコユナイテッド、Hakuba Valleyがすでに導入されました。今後対応のスキー場をどんどん増やしていく予定だそうです。私がよく滑る群馬エリアも早く導入されて欲しいところです。

友達と一緒に使えばお互いの居場所が共有できる(出典:『Slopes』)

 友達とアプリを一緒に使えば、お互いの居場所が共有できます。「ちょっとトイレ行ってくるから滑ってて」なんて時も、どこにいるのか把握することができるのですれ違いになることもなくなります。過去に姉と栂池高原スキー場ではぐれた時に、場内放送を使ったことがありました。呼び出された方はとても恥ずかしいので、アプリで共有できるといいですね。

Apple Watchと連携すれば、フィットネスのより詳しいデータを残すことができる 

 Apple Watchと連携すれば心拍数を元に、どのぐらいの運動強度だったのか、身長と体重の入力をもとに消費カロリーも「見える化」します。フィットネスとして、iPhoneアプリの「ヘルスケア」とも連動されて記録が残るそう。この機能を体感するためにApple Watchが欲しくなりましたね。