「冬の間は、山はちょっと……」という3シーズン登山派も、日に日に強くなる陽光に誘われ、登りたい虫がうずうず騒いできているのではないだろうか。

 ただ、ブランクがある今、山の頂を踏める体力はあるのだろうか。昨年のピークに八ヶ岳に登ったあの体を維持できていればよかったのだが……。

 そんな人におすすめしたいのが、低山三座だ。まずは、都心からのアクセスがよく、標高が高くなく、気軽に登れる山から徐々に体を慣らしていきたい方にはピッタリだ。

 選考基準は、早春の足慣らしにピッタシ! で、

・首都近郊であること
・駅からのアクセスが絶好によいこと
・低山であること
・春に登りたい魅力があること

 ぜひ、シーズン幕開けに相応しい低山を見出していただきたい。

■低山その1 <高水三山> 奥多摩低山屈指のパノラマ​​

高水山頂のすぐ下にある常福院(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 まず、おすすめしたいのが奥多摩の高水三山だ。三山というのは高水山、岩茸石山、惣岳山という3つのピークを合わせた総称。どの頂も標高800m以下で、4時間ほどで踏破でき、三山縦走という達成感も味わえる。

 小中学校の遠足にもよく利用される、地元でも人気の山だ。

 特筆したいのは、なんといっても三山の最高峰・標高793mの岩茸石山(いわたけいしやま)の頂で見る大パノラマ。特に北側が圧巻で、正面に棒ノ折山(ぼうのおれやま)、左に川苔山(かわのりやま)とその向こうに雲取山、右に高水山を眺められる。

 日に日に春めいてくる野を眼下に、視界の端から端に居並ぶ名峰の数々を見渡す心は、なんとも晴れやかで清々しくなるもの。ぜひ、見に行ってほしい。

岩茸石山からの眺め。写真右に棒ノ折山、左に川苔山(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

●軍畑駅 to 御嶽駅のアクセスのよさ

 アクセスは抜群によい。JR青梅線の軍畑駅から御嶽駅へ、駅 to 駅で歩ける。どちら側から登ってもよいが、軍畑駅から集落を抜けて登ると、御嶽駅のすぐ裏に下山できるので軍畑駅側からの入山をおすすめしたい。

参考/おうめ観光ガイド https://www.omekanko.gr.jp/course/takamizu-mountain-hiking/

■低山その2 <高川山> 春天に秀麗富士の勇姿

高川山頂から望む迫力の富士山(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 高川山は、山梨県の大月市と都留市の境にある山。標高976mで、JR中央本線の初狩駅から歩き始めると、2時間ほどで山頂に立てる。

 この山のおすすめポイントは、富士山が圧巻の姿を見せてくれること。遮るものはなく、あたかも自分と富士山が対峙しているかのような気分にさせてくれる。

 そこにある大迫力に、びっくりして思考も止まるほどだ。大月市の秀麗富嶽12景に選定され、山梨100名山にもなっている。

●下山は、田野倉駅か大月駅

 初狩駅から入山し、山頂に出たら、富士急行線・田野倉駅へ降りると、登山開始から3時間強、JR中央本線大月駅へ降りると同4時間強で下山でき、どちらも初級者向きのルートだ。登山道はいくぶん単調だが、山頂に立つと、きっとこの山を選んでよかったと思うに違いない。

道すがら見守ってくれた馬頭観音(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

参考/日本山岳会 https://jac.or.jp/oyako/f10/c3050.html