「冬キャンプ用の石油ストーブが欲しいけど、対流式と反射式の違いがよく分からない。」

 石油ストーブを検討している方は、きっとこんな悩みも浮かんだのではないだろうか?  そこで今回は、家やテントで石油ストーブを使うキャンプ歴5年の筆者が、石油ストーブの意外と知らない「対流式」と「反射式」の違いや特徴について、メリット・デメリットに分けて解説しよう。石油ストーブの特徴を知ることで、自分のキャンプスタイルに合わせた選び方ができるので、少しでも参考にしていただけたらと思う。それでは見ていこう!

■1. 反射式と対流式の違い

 それではまず、「反射式」と「対流式」について簡単に解説しよう。

●反射式とは?

ストーブ前面を暖める反射式

 燃焼部分の後ろ側が、銀色の反射板で囲まれた「反射式」の石油ストーブ。反射板により放たれる熱は、ストーブ前面を素早く集中的に暖めることができる。そのため、じっとストーブの前にいれば体の芯から暖まる。もちろん天板が熱くなるので調理も可能だ。対流式との違いは、後方(背面)に熱を持たないことがあげられる。テントの隅に少し離して置けるので、テント内部のスペースを有効活用できる。テント内だけでなく、自宅の部屋でも使い勝手のよい石油ストーブだ。

●対流式とは?

全方位に熱が放射される対流式

 筒状の形をしたおしゃれなデザインでお馴染みの「対流式」石油ストーブ。対流式の石油ストーブは、温かい空気が天井に向かって上昇し、対流することで内部全体を暖める構造となっている。テントの真ん中に置いておくことで効率よく内部全体が暖められる。もちろん、天板で調理することも可能だ。また、360度全方位に熱が放射されるため、ストーブの周り全体も暖かい。ストーブを囲む形で調理しながら暖まることもできる。どちらかといえば広いテントでの使用向きのストーブだ。