京都を代表する河川・鴨川は、桟敷ヶ岳(さじきがたけ)付近を源流とし、桂川と合流するまで京都市内を南北に流れる全長約23キロメートルの河川である。川沿いには広い範囲で遊歩道が整備されており、人々の憩いの場となっている。

 今回は京都に約3年間住んでいた筆者おすすめの、地元民が訪れる鴨川の胸アツスポットをご紹介。

 アニメや映画の舞台になっている場所もあるので、気になる人はぜひチェックしてほしい。

■納涼床が軒を連ねる三条大橋・四条大橋エリア

夏には多くの納涼床が観光客で賑わっている(撮影:小松優太)

 最初に紹介するのは、三条大橋・四条大橋エリアだ。このエリアには「貴船の川床(かわどこ)」「高雄の川床」に並ぶ京都の三大川床のひとつである「鴨川納涼床(のうりょうどこ・ゆか)」が軒を連ねている。

 納涼床のはじまりは、江戸時代にまでさかのぼる。戦乱の後、裕福な商人を中心に見物席を設けたり、茶店を作ったりするようになり、これが納涼床のはじまりといわれている。

 江戸中期には、約400軒もの茶屋が浅瀬や砂洲に床机を並べており、「河原の涼み」と呼ばれていたそうだ。

 夏には多くの観光客で賑わい、京都らしい風景を堪能できる。なかでも筆者のおすすめは納涼床の夜景だ。どこまでも連なるような提灯の優し気な灯りに心が癒される。

河川敷に集い、思い思いに楽しむ人々(撮影:小松優太)

 このエリアは繁華街が近いことから、朝夕問わず多くの人々が河川敷に集まり、思い思いの時を過ごしている。このように鴨川のせせらぎを聞きながら、物思いにふけるのもおすすめだ。

水遊びをする親子の微笑ましい様子(撮影:小松優太)

 鴨川にはさまざまな人々が集い、川遊び・日光浴・楽器の練習・絵画などそれぞれの時を過ごしている。そのような人々の様子を眺めているだけでも楽しい。