標高2,568mの活火山、浅間山。火口周辺の噴火警戒レベルに注意しながらではあるが、登山が楽しめるとあって、連なる山々には1年を通して多くの登山客が訪れる。その一帯にはさまざまな高山植物や蝶、動物たちが生息しており、上信越高原国立公園にも指定されている。

 浅間山を楽しむコースはいくつかあり、体力や季節の見どころに合わせて選ぶのがおすすめ。今回は噴火警戒レベル1と2のときに登山可能な、浅間山の外輪山を歩いてきた。

 ただし、噴火警戒レベルによって立ち入れる範囲が変わるため、訪れる前には必ず最新情報をチェックしなければならない。また、万が一に備え、登山計画書を作成し、提出してから出発しよう。

■黒斑山(くろふやま)表コースからスタート

 高峰高原ビジターセンター駐車場に車を停め、登山計画書ポストのある車坂峠から黒斑山表コースを歩き、槍ヶ鞘→トーミの頭→黒斑山→蛇骨岳→仙人岳→鋸岳と続くピークを縦走する。

出発地点。黒斑山までは2.9kmの道のり(撮影:プリチャード香里

 はじめは緩やかな道のりだが、登るにつれてやや急な登りとなる。背丈の低い樹林帯やガレ場を通り、景色が開けた場所で振り返ると、遠くに北アルプスの山々が見える。

序盤に続くガレ場の登りは足元に注意して歩こう(撮影:プリチャード香里
振り返ると奥に小さく北アルプスが見える(撮影:プリチャード香里