市販されている薪は、スギやヒノキなどの針葉樹、ナラやカシなどの広葉樹の2種類にざっくりと分けることができる。手にすると軽くて、樹皮がピリーっと剥けそうな感じのものが針葉樹、広葉樹は樹皮がゴツゴツしていて、持ってみるとずっしり重たい。見分けるのは比較的簡単だろう。
針葉樹の特徴は、油分を多く含むので燃えやすいが火持ちがしないこと。対して、広葉樹は硬くて燃えにくいが、火力が強くて火持ちがすること。このそれぞれの特徴を頭に入れて、薪を使い分けられると、焚き火が一層スムーズに楽しめるようになる。
■それぞれに向く用途
火つきが良く、柔らかで割りやすい針葉樹は、細く割って焚き付けにするのに向いている。最初の着火は針葉樹で行い、炎が安定してきたら広葉樹をくべるとスムーズに、長く焚き火が楽しめる。消えかけの焚き火を復活させたい場面や、調理用にすぐ火力をアップさせたいときも針葉樹の出番。薪を1束だけ買うときはどちらかの種類だけになりがちだが、2束以上買うなら意識してみるといい。
ホームセンターやキャンプ場の薪は、針葉樹はスギやヒノキ、広葉樹はナラやクヌギが一般的だ。値段は針葉樹よりも広葉樹の方が少し高い。針葉樹の方がパチパチ音を楽しめるが、爆ぜやすいので服に穴が空かないように注意したい。