GWが迫り、長期の残雪期登山を計画されている頃ではないだろうか。今年の南アルプスは、例年に比べて異常なほどに雪が少ない。それは冬場の塩見岳でも痛感していたが、ここまで少ないのは気がかりである。

 さて、北部の北沢峠周辺は今シーズンは林道バスが再開されるようで、小屋の営業再開の知らせも聞かれる。アクセスの良い北部は賑わいを見せそうだ。一方で、南部の東海フォレストの運営する山小屋は、残念ながら今年も営業しないようだ。GWの畑薙第一ダムから椹島までのバス運行も取り止めでは、今年も事実上の閉山状態になるのだろうか。

■冬にだけ辿られる冬季ルートの存在 

聖岳東尾根上部。夏にはハイマツが生茂る尾根も、雪が美しくラインを描く

 アルプスに限らず、冬季にしか中々登られない(もしくは登れない)ルートがあるのはご存知だろうか? 無雪期用の登山道が雪崩の巣になっている時期の迂回路として、もしくは雪がある時期だからこそ最短での登頂に適したルートだ。そして、大半が尾根道である。そのほとんどは夏になれば深い藪に覆われてしまい、物好きな藪漕ぎ愛好家ぐらいしか歩かないのではなかろうか。

 北アルプスにはメジャーな冬季ルートが幾つもあるが、南アルプスで有名なものといえば聖岳東尾根だろう。通常のGWの残雪期であれば、椹島での前後泊を含めて4泊5日で東尾根を登り、聖岳、赤石岳、荒川三山の3,000m峰を縦走するのはどうだろうか。