■15年の時を経て解禁! 迫力満点の「奇妙滝」へ
今回特に楽しみにしていたのが、2025年に15年ぶりに通行止めが解除された「奇妙滝」だ。米子鉱山跡地から15分ほど歩くと、その姿が見えてきた。落差は約50mと先ほどの2つの滝と比べると小さいものの、圧倒的なのはその「近さ」だ。滝の直下まで近づくことができ、跳ね返る水しぶきと風圧を全身でダイレクトに感じることができる。足元が濡れて滑りやすいので注意が必要だが、五感すべてで滝のエネルギーを感じられる大満足のスポットだった。
■静寂と大パノラマを独占! 根子岳への道で出会った絶景スポット
「せっかくならもっとガッツリ歩きたい!」と思っていたので、鉱山跡地から「根子岳」を目指す登山ルートへ。米子大瀑布側からの登山者は比較的少なく、静かな山歩きが楽しめる。きれいに刈り払われた笹の道を歩き、沢の音を聞きながらダケカンバの美しい樹林帯を抜けていく。高度を上げるごとに視界が開けていく感覚は、登山ならではの醍醐味だ。
今回歩いたコースで最も印象的だったのが、「小根子岳北肩(こねこだけきたかた)」と呼ばれる場所だ。人がほとんどおらず、聞こえるのは風の音だけ。目の前には秋色に染まる美しい稜線と、その奥に北アルプスや北信五岳(ほくしんごがく)、草津白根(くさつしらね)の山々がどこまでも広がっていた。
米子大瀑布駐車場から根子岳へのコースは往復約12km、コースタイムは約8時間と本格的な登山となる。登る場合はしっかりと計画と装備を整えて挑んでほしい。
■実際に歩いて感じた、秋の米子大瀑布を楽しむワンポイント
自然の美しさとダイナミズムを全身で味わった1日となったが、自然豊かな場所ゆえの注意点をいくつかまとめておく。
➀ 滑りにくいトレッキングシューズを推奨
遊歩道とはいえ、濡れた岩や木の根、滝の周りなど滑りやすい場所も多いので、グリップの効くトレッキングシューズなどがおすすめだ。
② クマ対策
秋は冬眠前の活動が活発になる時期。筆者も不動滝周辺でクマの足跡を見たことがある。クマ鈴や撃退スプレーなどの対策グッズを携帯したい。遊歩道にもクマ除けの鐘が設置されているので鳴らしながら進もう。
③ オフラインで確認できるマップの準備
米子大瀑布周辺は携帯電話の電波が入りにくく、過去には遭難者が出たこともある。事前に登山アプリで地図をダウンロードしておくか、駐車場にあるガイダンス室で地図を入手してから歩き始めよう。
手軽な滝巡りハイキングと本格的な登山、自分のスタイルに合わせて絶景を堪能できる米子大瀑布と根子岳。この秋、ぜひ五感で絶景を感じてみてはいかがだろうか。
【交通アクセス】
米子大瀑布駐車場までは車でのアクセスとなる。
自動車の場合は、上信越自動車道・須坂長野東ICから約50分。アクセス道路の林道須坂米子不動線は、道幅、橋の重量制限等により中型車以上は通行不可。米子大瀑布駐車場は約50台駐車可能(無料)。
※2026年紅葉シーズンの規制情報は、信州須坂観光協会のホームページで確認できる。
https://www.suzaka-kankokyokai.jp/news/yonako2026_koyo/
●【MAP】米子大瀑布(不動滝)
【米子大瀑布駐車場~不動滝~権現滝~奇妙滝】周回コース所要時間
米子大瀑布駐車場(0:00)→ 不動滝(0:45)→ 権現滝(0:55)→ 米子鉱山跡地(1:10)→ 奇妙滝(1:40)→ 米子大瀑布駐車場(2:15)
歩行距離:約4.0km
累積標高差:登り 355m、下り 355m
合計所要時間:2時間15分
【米子大瀑布駐車場~米子大瀑布~小根子岳~根子岳】往復コース所要時間
米子大瀑布駐車場(0:00)→ 不動滝(0:45)→ 権現滝(0:55)→ 米子鉱山跡地(1:10)→ 小根子の北肩(3:35)→ 子根子岳(4:10)→ 根子岳(4:35)→ 小根子岳(4:55)→ 小根子の北肩(5:25)→ 米子鉱山跡地(7:15)→ 米子大瀑布駐車場(7:50)
歩行距離:約11.9km
累積標高差:登り 1,191m、下り 1,191m
合計所要時間:7時間50分