■個別に収納することで効率アップ!

フライシート、インナーテント、ポールを別にすることでそれぞれの収納に余裕が生まれる

 購入時はテント、フライシート、ポール、ペグなどが全て1つの収納袋に入っていることが多いが、山岳用テントの収納袋はできるだけコンパクトにするため、ギリギリのサイズに設計されていることが多く、フィールドで購入時のきれいな状態のようにするのは難しい。

 そこで別にする方法を紹介したい。テントメーカーによっては、購入時にフライシート用の収納袋がついていることもあり、個別に収納することで、それぞれの収納袋のスペースに余裕が生まれ、収納しやすく撤収もスムーズになる。個別にすることで荷物が増える反面、ザック内のスペースに荷物を詰めやすくなるといった一長一短がある。

 それだけでなく、フライシートとインナーテントを別に収納することには利点も多い。テント内と外気の気温差によって結露が発生する。雨が降っていたら、外側は濡れているはずだ。撤収時に結露や雨を拭き取り、完全に乾燥させてから撤収するのは難しい。

 インナーテントとフライシートを別に収納すれば、フライシートに付着した水分でインナーシートまで濡れてしまうことを避けられる。テントで連泊するときなどには、特に有効な手段だと筆者は感じている。

気温差によりフライシートの内側には結露が発生し、雨が降るとフライシートは濡れる

■ズボラな人におすすめ! 大きめの収納袋でらくらく収納!

大きめの収納袋にすることで容易に収納できる

 先述した通り、山岳用のテントは収納袋がギリギリまで小さい設計になっていることが多い。きちんと折りたたまなければ、収納できないことが多く、それがイライラの種になってしまう。であるならば、収納袋を大きめのものに変えてしまえばいいのだ。

 大きめの収納袋であれば、サイズを調整する必要もなく、ただ詰め込むだけでOK。

大きめの収納袋なら折りたたまなくても詰め込んでいけば収納可能
ロールタイプの収納袋は後から圧縮できるのでコンパクトになる

 ロールタイプの収納袋であれば、テントを収納した後に圧縮でき、コンパクトにできる。

 風が吹いていてもこれなら全くストレスを感じることなく撤収できる。筆者は基本的にこの方法で収納することが多い。筆者のようなズボラな人にもおすすめだ。

■山へと出かける前に事前練習! 当日イライラしないために

 フィールドにおいてテントの撤収・収納のコツを紹介したが、忘れてはならないのが「事前練習」だろう。

 買ったままの状態で山へ出かけるのは絶対NG。購入後は不具合の有無の確認も含め、自宅で設営してみて、撤収・収納も何度か繰り返してから出かけよう。撤収時のイライラが解消すれば、ご機嫌で山を楽しめる時間が多くなるはずだ。