60歳でYouTubeチャンネルをスタートし、73歳となった現在、27万人ものフォロワーを持つまでになったwinpy-jijii(ウィンピージジイ)さん。

 1月に発売した最新著『いくつになっても遊び続ける ジジイのアウトドア大全』(KADOKAWA刊)では、「遊びに妥協はしない」、「悩むところはとことん納得がいくまで考える」と説く彼に、動画にも度々登場してきた愛車・ハンターカブとクロスカブについて、お話を伺います。

■一度は冷めたバイク熱が「ハンターカブ」に出会って再燃

バイクに乗るようになってから、キャンプは「目的から手段」に変わったそう

 サラリーマンになって一度は降りたバイクですが、仕事に慣れるとまた乗りたくなり、手に入れたのがホンダのCT110、通称「ハンターカブ」です。

 ハンターカブはいろいろな面で、自分と相性がいいバイクでした。自分は小柄なので、車高が高いオフロードバイクは足つきが悪くて苦労しましたが、ハンターカブならそんなこともありません。110ccのエンジンはお世辞にもパワフルとはいえませんが、のんびりトコトコ走るのも悪くありませんでした。最初はひとりで楽しんでいましたが、妻も乗りたいと言い出して、夫婦であちこち出かけました。

 ホンダのカブには無数のマニアがいて、数多の改造例があります。ハンターカブも同様で、これが自分のカスタム欲に火をつけました。もともと6Vのバッテリーを12Vにする定番の改造をはじめ、思いつくところはとことん手を入れました。

 DIYはもともと好きでしたが、なんにでも手を入れるようになったのは、ハンターカブの改造を続けたことがきっかけかもしれません。

■YouTube初期のメインコンテンツに

ソロツーリングの集まり。無駄のないコンパクトなキャンプ道具選びは、バイク仲間の装備をいろいろと参考にして身につけた

 そうした、ものとしての楽しみだけでなく、ハンターカブはなにより自分の世界を広げてくれました。当時はインターネットのブログをやっていましたが、ネットで情報を入手したり、また自分でも発信することで新しい繋がりが生まれたのです。そうしてできた仲間とキャンプツーリングに行くなど、遊びのスタイルも変わっていきました。

 YouTubeを始めた当初は、ハンターカブがコンテンツの中心でした。たくさんの人が見てくれて、フォロワーもじわじわと増えました。もしも、ハンターカブに乗っていなければ、今のような状況にはなっていなかったかもしれません。