フォルクスワーゲンが日本で正規輸入を始めてから今年で70周年を迎えた。往年のタイプ1(通称:ビートル)やタイプ2(ワーゲンバス)に思いをはせる方も多いことだろう。近年、同社では環境問題にも積極的に取り組み、パリ協定への遵守を表明。2050年までにカーボンニュートラルを目標に掲げている。

 こういった環境問題への取り組みを色濃く表しているのがEV(電気自動車)への注力。昨年から日本でも販売をスタートしたフル電動SUVの「ID.4」。初回投入台数はすでに完売と上々のスタート。2023年、新たなカラーとともに、もっと多くの人にID.4を体感してもらいたいと全国19都市で展示・試乗イベント「Volkswagen ID.4 Caravan」を開催する。まず第1弾が東京からスタート。会場には長年に渡り、フォルクスワーゲンを愛用する「Every Little Thing」の持田香織さんが来場し、華かなスタートをきった。

■フォルクスワーゲンの新たなブランドアイデンティティを表現する「ID.4」

2023年Proグレードには従来のカラーに加えてレッドとブラックが新たに登場

●新開発EV専用の設計で広く快適な室内空間を実現

 カーボンニュートラル実現への答えのひとつとして、フォルクスワーゲンはEVの拡充にフォーカス。EV専用のプラットフォームを開発し、バッテリーを前輪、後輪の間に搭載。このことが、長い航続距離を可能とする大容量バッテリーの搭載とロングホイールベースを実現した。

 また、フロント部分、従来のエンジンスペースにエアコンなどの機器を収納することで、同サイズのSUVとは比較にならないほど、広く快適な車内空間となっている。

広く落ち着いた雰囲気の車内空間はロングドライブでも快適
70周年という節目にEVという新たな提案。2023年はフォルクスワーゲンのエポックメインキングとなるのか

●大容量バッテリーはロングドライブだけでなく低重心と安定したコーナーリングを可能にする

 ID.4の最大の特徴は何と言っても長い航続距離。カタログ表記でPROグレードは618kmというロングドライブを可能としている。実際の走行では、渋滞、高速道路、つづら折りの山道などの状況によって“電費”も変わってくるので、高速道路のSAや道の駅などで休憩がてらに充電する余裕を持たせたい。

 このロングドライブを可能にする大容量のバッテリーは車体下部に敷かれるように設置されている。モーターは車体後部に配置され、駆動はいわゆるRR駆動。低重心と後輪駆動による相乗効果で、ワインディングロードでも安定したコーナンリングを感じ取ることができるだろう。

雨などのコンディションでも低重心によってトラクションに優れ安定した走りを感じられる
VW本社認定トレーナー金子陽一氏からID.4の魅力を余すところなく紹介された

フォルクスワーゲン「ID.4」
ボディサイズ:全長4,585 全幅1,850mm 全高1,640mm ホイールベース2,770mm
重量:1,950kg(Lite) 2,140kg(Pro)
航続距離:618km(Pro) 435km(Lite)*充電走行距離(WLTCモード、国土交通省審査値)。充電走行距離および交流電力量消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて値は大きく異なります。

充電時間:90kwの急速充電を利用した場合、約39分で80%まで充電。50kwの急速充電を利用した場合、約62分で80%まで充電可能

ラゲッジルーム:543リッター(最大1,575リッター)

車両価格:Lite ¥5,142,000~ Pro ¥6,488,000~