北の大地の冬の寒さは厳しい。特に峠の頂上や山の中などはマイナス2桁が当たり前になり、ひとつ間違えば命の危機につながることも。

 この時期に車中泊やキャンプとなると、普通であれば「春まで待てば?」と言いたくなるが、冬だからこそ楽しみたいキャンパーが多いのも事実。

 今回はそんなキャンパーのために、冬の車中泊に気をつけたいポイントを紹介する

■雪が降る季節ではなくとも、厳しい北海道の夜

雪の中での車中泊は色々なアイテムを活用して乗り切ろう(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 10月19日の北海道の山中の外気温はマイナス4℃。まだ本格的な冬にはほど遠く、山以外では雪は降っていない季節でも、北海道の夜間の寒さは堪える。このような時期には室温や体温の調節に気を配るだけでなく、雪国の車中泊ならではの一酸化炭素中毒対策など、ポイントは多岐にわたる。そんな危険な冬の車中泊で使えるアイテムを紹介していく。

■冬の車中泊の必需品

●毛布

 毛布は何枚かあるとよい。というのも、冬の車中泊では毛布は活用幅が広く、車のあらゆる隙間から入ってくる冷風を防いだり、簡易ベッドやシートの上に敷き、できるだけ保温に努めることにも役立つ。

 こちらの毛布は吸湿発熱効果があり、汗を吸って温かくなるのが特徴。薄手でありながら暖かく、かさばらないのもポイント。洗濯機洗いも可能で、アウトドアシーンでも安心して使用できる。1枚あると色々活用できる毛布だ。

●一酸化炭素チェッカー

壁に掛けたり、袋に入れて吊るし使用する「一酸化炭素チェッカー」(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 「エンジンをかけ続けていれば暖かさを確保できるのでは?」と思う方もいるだろうが、雪が降る地域に住んでいる方は、その恐ろしさを知っているはず。

 マフラーの位置まで雪が積もってしまうと、床下から排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒を起こす危険性が出てくる。エンジンをかけ続ける場合は30分~1時間(降雪量によってさまざま)に一度は外に出てマフラー部分を中心に雪かきをする必要があるが、もし熟睡してしまえば命の危険があり、できればエンジンをかけずに暖かさを確保できる状態が一番。

 どうしても一度エンジンをかけて暖房を入れないと耐えられないときには、安全管理として「一酸化炭素チェッカー」を用意しておきたい。

 実際に購入した品を自分の部屋の灯油ストーブの前に置いて試してみた。電池式で単3電池を3本入れてスイッチを入れると、液晶に数字が表示され一酸化炭素濃度を表し、50を超えると警報音がなる仕様だ。

 ストーブの前に置いていたことを忘れていたところ、一酸化炭素濃度が50を超えて1時間経過した頃に、結構な大音量で警報音が流れ非常に驚いた。安全管理という意味ではとても頼もしい。