鹿児島県の薩摩半島最南端に位置する開聞岳(かいもんだけ・標高924m)は、美しい円すい形の山容から「薩摩富士」とも呼ばれている。地図を見ると、薩摩半島の先端に海へ突き出すように位置しており、海と山が隣り合う地形が印象的だ。
今回は、登山を目的に指宿エリアを訪れ、1日目は海辺や駅、温泉などさまざまな場所からその姿を眺め、2日目にハイキングを楽しんだ。場所を変えるたびに異なる表情を見せる開聞岳に魅了された。
■JR在来線の日本最南端駅・西大山駅へ立ち寄る
1日目、最初に向かったのは、JR在来線では日本最南端の駅として知られるJR指宿枕崎線「西大山駅」。ホームから開聞岳を望めることでも知られ、旅の始まりにふさわしいと思い立ち寄った。車を駐車場にとめてホームへ向かうと、右手には雄大な開聞岳が広がっていた。
その時、ちょうど枕崎方面へ向かう列車がホームに入ってきた。時刻をあわせて訪れたわけではなかったため、列車と開聞岳が織りなす景色に出会えて幸運だった。隣接する「かいもん市場 久太郎」では、「JR日本最南端の駅到着証明書」を発行してもらうこともできる。貴重な旅の思い出にぴったりだ。
■海越しの開聞岳を眺めながら長崎鼻へ
西大山駅を後にし、県道242号を車で約7分。次に向かったのは龍宮神社と長崎鼻だ。龍宮神社は、豊玉姫(乙姫様)を祀る神社として知られ、長崎鼻は浦島太郎が龍宮へ旅立った岬という伝説も残されている。
駐車場から数分歩くと、土産店が並ぶ先に赤い鳥居と青い海が見える。鳥居をくぐると、境内にはこぢんまりとした龍宮神社が建っている。龍宮神社には、貝殻に願い事を書く奉納所もあり、海と結びついた土地ならではの雰囲気を感じられた。
正面には海と薩摩長崎鼻灯台、右手には開聞岳が見え、薩摩半島最南端らしい開放感のある景色が広がっていた。
さらに灯台の先へ進むと、ごつごつとした岩場となる。すぐ近くで波音が響くなか、海辺から見上げる開聞岳は、独立峰らしい存在感があり、思わず見入ってしまった。
■開聞岳を眺めながら温泉でひと休み
長崎鼻から県道242号を経て約10分。1日目の締めくくりに立ち寄ったのは、2025年11月にリニューアルオープンした 「ヘルシーランド露天風呂 たまて箱温泉」だ。海風を感じながら開聞岳を眺める時間は、とてもぜいたくなひとときとなった。温泉でゆっくり過ごした後は、翌日の開聞岳登山に備えて指宿エリアで1泊した。