日帰りでキャンプを楽しむデイキャンプや週末に1泊2日のキャンプを楽しむ人は多いだろう。楽しいキャンプ時間も最終日は片付けや撤収でバタバタしてしまうので、ゆっくりできる時間は実は短い。

 今回は、極上のゆとり時間を過ごせる2泊3日、3泊4日などキャンプ場で長期間過ごす連泊キャンプのメリットとデメリットを筆者の実体験をもとに紹介しよう。

■連泊キャンプのメリット

① 設営した快適サイトで長時間くつろげる

連泊キャンプでは苦労して設営したサイトで長時間ゆっくりくつろげる(撮影:伏見みう)

 キャンプ場は多くの場合、チェックインが13時でチェックアウトが11時ごろ。設営・撤収はそれぞれ1時間ほどかかるので、ゆっくりできるのはだいたい20時間。せっかく設営して作り上げた快適なキャンプサイトで、くつろげる時間が少ないのは少々悲しい。

 連泊キャンプの場合、お気に入りのギアに囲まれた快適なキャンプサイトで、くつろげる時間が長くなるのが嬉しいポイントだ。大物ギアを苦労して設営した後、ゆっくりその恩恵に与かれるのは魅力的。

 筆者は普段は設営・撤収に時間のかからないミニマムキャンプで過ごしているが、連泊の際は大物ギアもたくさん組み合わせて設営している。

チェックアウト時間を気にせず、朝からゆっくり過ごせる中日が最高(撮影:伏見みう)

 1泊2日のキャンプの場合、2日目の朝ごはんの際にはすでに撤収の時間を気にしてゆっくりできないことがしばしばある。最近はインスタント食品で朝ごはんを済ませているが、連泊キャンプの中日はゆっくり朝ごはんを作って、朝活時間を存分に楽しめるのがお気に入りポイントだ。時間を気にせず、朝から鳥のさえずりや風の音を聞きながらゆっくり過ごす時間のために予定を立てている。

② こだわりのキャンプごはん作りに挑戦できる

時間のかかる燻製などのキャンプごはん作りが楽しめる(撮影:伏見みう)
出来上がった燻製とビールをゆっくり満喫(撮影:伏見みう)

 連泊キャンプはゆっくり時間を使えるので、こだわりのキャンプごはんを色々試せる。筆者の個人的なキャンプの悩みとして、せっかくだからいろんなものを作りたいと計画するも食べきれないことが多く、キャンプごはんを楽しむ時間が少なすぎるというのがある。もちろん余った分はジップロックやタッパーに入れて持ち帰っているが、できればキャンプサイトでゆっくり食べたい。また、キャンプごはんとビール・ワインの組み合わせは最高なものの、2日目は帰りの運転のことを考えてアルコール摂取を控えないといけない。

 普段のキャンプと違ってたっぷり時間があるのでピザ作りや燻製など、あれもこれも作りたい気持ちを解消することができる。普段家ではなかなか作れないこだわり料理を自然の中で食べる時間は格別だ。

③ キャンプ場内や近場でアクティビティが楽しめる

湖畔キャンプでカヤックタンデム(撮影:伏見みう)

 前述の通り、デイキャンプや1泊キャンプだとバタバタしがちで、意外とキャンプを楽しめる時間は少ない。連泊キャンプだと時間の余裕ができるので、その土地ならではの見どころやキャンプ場内の湖や森などでアクティビティを楽しむ時間が増えるのだ。

 キャンプ場の近場のハイキングコースや川遊び、湖でカヤックやSUPなど自然の中での時間を気にせず楽しめるのが嬉しい。特に中日は美味しいキャンプごはんを仕込んでアクティビティを楽しんで、お腹を空かせてからごはんを食べる最高のループを満喫できる。

 普段のキャンプのチルな時間も必要だが、たまには思いっきり体を動かすのもおすすめだ。

④ 喧騒を忘れてとことんリラックスできる

景色を眺めながらぼーっとした時間をとことん楽しめる(撮影:伏見みう)

 連泊キャンプではアクティビティを楽しむのも、キャンプごはんを楽しむのもいいが、ひたすらに日頃の喧騒を忘れてリラックスできるのも魅力的だ。友人や家族と普段話さないようなことを話すも良し、お気に入りの本をコーヒーを飲みながら読むのも良し。筆者はたまに積読を消費するために本を持って行き、ときどき景色を眺めながら読書する時間を楽しんでいる。

 何かをしないといけない、という忙しい日々から解放されて好きなだけのんびりゆっくりリラックスできるのもキャンプのメリット。「何もしない」を楽しむために連泊するのもおすすめだ。