奈良県の世界遺産「春日山原始林」にある遊歩道『春日山遊歩道』は、約11キロある若草山を経由する遊歩道だ。道中は長い期間、人間の手がほとんど加わってない原始林を楽しむことができる。

 砂利道の遊歩道は、道幅が広く歩きやすい。夏の深い緑が美しく歩いていても気持ちいいので、ぜひ行ってもらいたいスポットである。

■春日山原始林

春日山原始林人の手が加わってない自然に圧倒されるはず

 春日山原始林は、春日大社の神域として841年から、狩猟や伐採が禁止されている。奈良の景観保全上においても重要な役割を果たしており、ユネスコの世界文化遺産「古都奈良の文化財」の一要素となっている。

 大きさは、環境省の情報では約300ヘクタールあり、奈良県奈良市の市街の東方に位置している。市街から近いのに、原始林があるのは世界的にも極めて珍しいケース。学術的にも価値は高い。

■『春日山遊歩道』

春日山遊歩道の全体マップ

 『春日山遊歩道』は、全長約11キロある春日山原始林を周遊する遊歩道。路面は全面砂利なので、歩きやすい。ドライブウェイを兼ねている部分があり、車が通るところもあるので注意すること。

 道中は、奈良のシンボルである若草山(標高342m)を経由するなど、奈良の自然を満喫できる。原始林の深い緑に心奪われるだろう。四季ごとに素晴らしい姿を見せてくれるので、とても魅力的である。

 入り口は北側と南側の2ヶ所あり、北側入口が春日大社から近くてわかりやすいだろう。周囲には茶屋などもある。