猛暑の続く8月上旬、電動アシスト自転車「E-BIKE」で果樹園を訪れモモを収穫し、その足でカフェへ移動し、旬のモモを使ったスイーツをいただく。長野県豊丘村にそんなガイドツアーがあると知り申し込んでみた。
6歳と4歳の子どもを連れた我が家にとって初めての自転車ツアー。今回は思い出深い2時間となったツアーの詳細をレポートする。11月までは申し込みが可能で、秋の終わりにかけてはリンゴやカキが楽しめる。ぜひ参考にしてみてほしい。
■猛暑の8月に「E-BIKEのツアー」を選んだ理由
参加したのは、豊丘村観光協会「とよおか旅時間」が催行する「E-BIKEで巡る フルーツ狩り&カフェ時間」。E-BIKEで村内の果樹園まで走って旬の果物を収穫し、その後、村内のカフェへ移動して、その季節の果物を使ったスイーツをいただくという内容である。
真夏に自転車、と聞くと身構えてしまいがちだが、決め手になったのは距離と時間。走行距離が10km未満と子どもがいても無理のない長さで、日本サイクリングガイド協会公認ガイドが最初から最後まで同行してくれるため安心感もあった。
もうひとつ、申し込みのときにお願いしたのが開催時間だ。公式HP内の集合時間は13時だが、午後は暑さが厳しいうえ、筆者としては小さい子どもの集中が続く午前の方が都合がよかった。そのため、午前への変更を思い切って相談してみたところ、農園とカフェの時間を調整することで10時開始・12時終了での実施となった。必ず希望が通るとは限らないが、聞いてみる価値はありそうだ。
■出発前の自転車フィッティングと、我が家の乗り方
集合場所の「とよおか旅時間」は、「道の駅 南信州とよなかマルシェ」に隣接している。入口には整然とレンタサイクルが並び、入る前からわくわくする。事務所で受け付けをすませると、担当するガイドの方が自転車のフィッティングと各種調整をしてくれた。
調整後、事務所裏の広い駐車場を何度か実際に走り、サドルの高さや無理なくペダルをこげているかを一人ずつ入念にチェックし準備完了。ヘルメットの貸出もあるため、自分で用意するのは動きやすい服装と靴だけだ。
我が家は6歳の子どもは自分で自転車に乗り、4歳の子どもは夫の自転車に連結したチャイルドトレーラーへ。筆者は撮影係として、夫の後ろからついていくことにした。
ガイド先導のもと、6歳の子ども、トレーラーを牽引する夫の順番で、道の駅の裏手にある河川敷からサイクリングがスタートした。
■トレーラーを引いても軽い! 乗り慣れた人には物足りないE-BIKE
E-BIKEの感想は、若い頃長距離ライドの経験がある夫に言わせると、「ちょっと物足りない」ようだ。裏を返せば、それだけ脚に負担がかからないということ。非常に軽く快適で、4歳児を乗せたチャイルドトレーラーを引いていても、まったく問題にならなかった。
コースには多少のアップダウンもあったが、電動アシストのおかげで身構えることなくなんなく越えていける。後ろのトレーラーに乗る4歳児に声をかけながら、穏やかな天竜川や、田園風景を楽しむ余裕もあった。また何よりガイドが付き添ってくれるため、前方に6歳児がいても、安心感があった。
■モモ畑で、農家さんが教えてくれた「まどか」という品種
道の駅を出発して1kmほど、河川敷や田園風景の中を進む。道は平たんで交通量の少ない道が多く、交差点や道路の横断時はガイドがしっかり合図を出してくれる。
果樹園に入った瞬間、空気が変わった。園内に甘い香りが満ちている。この日はちょうど観光バスのもぎ取り体験と重なり、数十人の客でにぎわっていた。農家の方が忙しい合間を縫って、この日収穫できる品種について説明してくれた。モモを育てた生産者から直接話を聞けその実を自分の手で穫らせてもらう。とても貴重な経験となった。
この日の品種は「まどか」。300~350gほどの大玉で、果肉はやや硬めで緻密、果汁が多く甘みが強い。日持ちがよいのも特徴だ。何より、樹になっている姿が美しい。玉が大きく、鮮やかな桃色に染まっている。
同じ南信地域に住んでいても、桃畑はそう多くない。車で横を通り過ぎることはあっても、畑の中に入って間近で見る機会はまずない。子どもたちはモモがごろごろと実っている光景に大喜びだった。収穫は1人1個ずつ。色合いや大きさをみて、自分だけの一玉を探す感覚だ。