キャンプでの炊飯といえば、“飯盒炊さん(飯盒炊)”が思い浮かびます。年代によっては、子どもの頃によくやったなあと懐かしむ人もいると思いますが、いまでも定番的な人気があるようです。

 最近は、メスティンやライスクッカーといった道具もよく使われていて、手軽に炊飯ができるほか、さまざまな調理にも応用が可能です。とくにライスクッカーは、短時間で炊けるということで人気が高いです。

 基本的に、ご飯は炊きあがるまでにはそれなりに時間を要するものです。お米の浸水~炊飯~蒸らしのトータルで50分前後は見ておく必要があります。ファミリーやグループなら、ワイワイと過ごしているうちに、気がついたら炊けていたなんてこともありそうですが、1~2人のキャンプでは、この時間が待ちきれないかもしれません。

 ライスクッカーは魅力的ですが、少人数の場合、あまり荷物を増やしたくないので、できるだけ手持ちの道具で早く炊きたいところ。ということで、“調理師免許”を持つアルペントーキョーの加藤祥太さんに、「ご飯を早く炊く小技」を教えてもらいました。

ご飯を炊くにはそれなりに時間がかかってしまうが……

■1~2人分のご飯を炊くならフライパンが便利

 「ファミリーでご飯を炊くなら、おいしさ優先で “飯盒炊さん”を試してみてもいいでしょう。でも、自分ひとりだけとか、ちょっとした量を食べたいといったときは、フライパンを使うのがオススメです」(加藤さん)

 用意するのは、一般的なフライパンです。もちろん、鍋のように深くなくて、面積が広い器具ならフライパンに限りません。「なるべくお米を薄く広げることがポイントなんです。広く効率的に加熱することで、炊飯時間が短くできます。少なくとも10分程度は短縮できると思います」(加藤さん)

フライパンにお米を薄く広げると熱が伝わりやすい

 ちなみに、この方法は、パエリアを作っているときにひらめいたそうです。「もう何年も前の話ですが、ご飯を炊くときに応用すれば時短になりそうだなと思ったんんです」(加藤さん)

■沸騰~泡~パリパリ~蒸らしで出来上がり

 では、実際に炊くときは、どんな流れになるのでしょうか。

 「まず、フライパンにお米を入れたら、お湯を入れます。水でもいいのですが、早く炊くならお湯のほうが有利です。そしてフライパンに蓋をして、火にかけて中火で沸騰させます。ここまでが第一段階です」(加藤さん)

お米を入れたら、お湯を入れる

 次の段階では、火加減が必要になります。「火力が調整できるなら、沸騰したら弱火にしてください。沸騰が徐々に収まっていき、ご飯が炊ける香りがしてきたら火から離して、10分ほど蒸らします」(加藤さん)

 お米から出てきた泡が白いパリパリ状態になったら火から離して蒸らすのが、判断のポイントということです。蒸らしの工程が済んだら、出来上がりです。「トータルして、だいたい30分くらいですね」(加藤さん)