初心者ほど釣りでは失敗がつきものだ。怪我につながるようなものもあれば、お財布に響くようなものまでさまざまだ。今回は、釣り初心者が起こしがちな失敗を筆者の体験談とともに解説する。

■初心者によくある失敗1 ライントラブル

糸が絡むとやる気半減

 ベテランでもたびたび起こしてしまうライントラブルは、釣り初心者につきものだ。釣りを開始してすぐに糸が絡んだりすると、結び直すのもひと苦労。初心者は特に釣り場で結びなおす作業に慣れていないので、糸が絡んだら諦めて帰路につくこともあるのではないだろうか。

●対処法1. 糸ふけが出ないようにする

人差し指で押さえてラインにたるみが出ないようにする
手のひらでつつむようにしてライン処理

 風や波にあおられ、釣り糸にたるみができることがある。たるんだ状態の釣り糸をリールで巻き取ってしまうと、釣り糸が絡みやすくなる。実は釣り糸の絡みの原因は、ライン処理の甘さによるものがほとんどである。キャストした時に絡まった釣り糸が団子状に放出されてしまい、解けなくなることが多い。

 それを防ぐのが、ライン処理だ。仕掛けやルアーが着水するタイミングで人差し指を使って余分な釣り糸がリールから放出されないようにする。手の小さい人や不慣れな人は、ロッドを持っていない側の手のひらでリールのスプール部分(釣り糸が巻かれているところ)を包み込むだけでも十分だ。

●対処法2. ラインをコーティングする

釣り専用品でなくても問題なし!
ライン全体を色が濃くなるまで吹き付けよう

 近年主流の道糸、PEラインは、しなやかな素材で飛距離が出やすいぶん、トラブルも起きやすい。糸ふけが出やすいのもそうだが、PEラインに施されているコーティングが、釣りをしているうちに時間の経過とともに剥がれてくる。コーティングが剥がれると、糸同士の摩擦や摩耗で糸絡みしやすくなる。それを防いでくれるのが、コーティング剤だ。

 釣り専用のものが販売されているが、高価なのでホームセンター等で購入できるシリコンスプレーで代用することも可能。釣りの後に水で釣り糸を洗い、乾いたらスプレーをまんべんなく釣り糸に塗布すると、新品時のようなハリとツヤが戻り、ライントラブルを大幅に削減してくれる。